Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all 

名前
modinfo - Linux カーネルモジュールについて情報を表示する
書式
modinfo [-0] [-F field] [-k kernel] [modulename|filename...]
modinfo -V
modinfo -h
説明
modinfo は、コマンドラインで指定された Linux のカーネルモジュールから情報を取り出します。モジュールの名前
がファイル名でない場合は、 /lib/modules/version ディレクトリが検索されます。 これは、カーネルモジュールを
ロードするときの modprobe(8) の動作と同じです。
modinfo は、デフォルトでは、指定されたモジュールの各属性を、読みやすいように fieldname : value の形式で列
挙します。また、同じ形式でファイル名も表示します (ファイル名は、実際には属性ではありませんが)。
このバージョンの modinfo は、どんな Linux カーネルアーキテクチャのモジュールも理解できます。
オプション
-V, --version
modinfo のバージョンを表示します。
-F, --field
指定されたフィールドの値だけを、1 行に 1 つずつ表示します。 この動作は、スクリプトで特に役に立ちま
す。 フィールド名は、大文字小文字を区別しません (訳注: 実際には区別します)。 よく使われるフィールドに
は (すべてのモジュールに存在するとはかぎりませんが)、 author, description, license, parm, depends,
alias などがあります。 parm, alias, depends については、複数のフィールドがあることも珍しくありませ
ん。 スペシャルフィールド filename には、モジュールのファイル名が入っています。
-b basedir, --basedir basedir
モジュール群にとってのルートディレクトリ。デフォルトでは / です。
-k kernel
現在稼働しているカーネル以外のカーネルについて情報を提供します。 これがとりわけ役に立つのは、ディスト
リビューションにとって、新たにインストールした (しかし、まだ動作していない) カーネルモジュール一式か
ら情報を取り出す必要がある場合です。 たとえば、新しいカーネルでブートする前には、そのカーネル用の
initrd/initramfs イメージを作らなければなりませんが、 そのために、新しいカーネルの様々なモジュール
が、 どんなファームウェア・ファイルを必要としているかを知りたい場合がそれに当たります。
-0, --null
フィールドの値の区切りに改行ではなく、ASCII ゼロ文字を使用します。 理論上では改行がフィールド中に現れ
ることもあり得るので、これはスクリプトで役に立ちます。
-a --author, -d --description, -l --license, -p --parameters, -n --filename
こうしたものは、--field フラグの引数に author, description, license, parm, filename を指定する場合の
簡易表記です。古い modutils の modinfo からの移行を容易にするためにあります。
著作権
このマニュアルページの最初の版は、"Copyright 2003, Rusty Russell, IBM Corporation" でした。現在では、Jon
Masters ほか数名によって保守されています。
関連項目
modprobe(8)
著者
Jon Masters <jcm@jonmasters.org>
開発者
Lucas De Marchi <lucas.de.marchi@gmail.com>
開発者
kmod 2021/01/29 MODINFO(8)