Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20131015+dfsg-2_all
名前
faccessat - ディレクトリファイルディスクリプタから相対的な位置にある ファイルのアクセス権 をチェックする
書式
#include <fcntl.h> /* AT_* 定数の定義 */ #include <unistd.h> int faccessat(int dirfd, const char *pathname, int mode, int flags); glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照): faccessat(): glibc 2.10 以降: _XOPEN_SOURCE >= 700 || _POSIX_C_SOURCE >= 200809L glibc 2.10 より前: _ATFILE_SOURCE
説明
faccessat() システムコールは、この man ページで説明している違いがある以外は、 access(2) と全く同じように動作する。 pathname で指定されるパス名が相対パスである場合、 ファイルディスクリプタ dirfd で参照され るディレクトリからの相対パス名として解釈される (access(2) では、相対パスは呼び出し元プロセ スのカレントワーキングディレクトリからの 相対パスとなる)。 pathname が相対パスであり、かつ dirfd が特別な値 AT_FDCWD である場合、 pathname は (access(2) と同じように) 呼び出し元プロセスの カレントワーキングディレクトリからの相対パ ス名として解釈される。 pathname が絶対パスである場合、 dirfd は無視される。 flags は以下の値を 0 個以上 OR して作られる。 AT_EACCESS 実効 (effective) ユーザ ID と実効グループ ID を使って、 アクセス権のチェックを行 う。 デフォルトでは、 faccessat() は (access(2) と同様に) 実 ID を使う。 AT_SYMLINK_NOFOLLOW pathname がシンボリックリンクの場合は、それを辿るのではなく、 リンク自身についての 情報を返す。
返り値
成功した場合 (全ての要求された許可が得られたら)、 faccessat() は 0 を返す。 エラーの場 合、-1 が返され、 errno にはエラーを示す値が設定される。
エラー
access(2) と同じエラーが faccessat() でも起こる。 faccessat() では、その他に以下のエラー が起こる: EBADF dirfd が有効なファイルディスクリプタでない。 EINVAL flags に不正なフラグ値が指定された。 ENOTDIR pathname が相対パスで、かつ dirfd がディレクトリ以外のファイルを参照するファイル ディスクリプタである。
バージョン
faccessat() は Linux カーネル 2.6.16 で追加された。 ライブラリによるサポートは glibc バー ジョン 2.4 で追加された。
準拠
POSIX.1-2008.
注意
faccessat() が必要な理由については、 openat(2) を参照すること。 警告: faccessat() は access(2) や euidaccess(3) と同様の 競合状態が起こり得る。 glibc についての注意 AT_EACCESS と AT_SYMLINK_NOFOLLOW フラグは、 faccessat() の glibc ラッパー関数で実際に実 装されている。 これらのフラグのいずれかが指定された場合、 ラッパー関数はアクセス権を決定す るために fstatat(2) を使う。
関連項目
access(2), openat(2), eauidaccess(3), credentials(7), path_resolution(7), symlink(7)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.54 の一部 である。プロジェクト の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。