Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20131015+dfsg-2_all
名前
sched_get_priority_max, sched_get_priority_min - 静的プライオリティの範囲を取得する
書式
#include <sched.h> int sched_get_priority_max(int policy); int sched_get_priority_min(int policy);
説明
sched_get_priority_max() はpolicy によって指定されたスケジューリングのアルゴリズムで 使用 されるプライオリティの最大値を返す。 sched_get_priority_min() はpolicy によって指定された スケジューリングのアルゴリズムで 使用されるプライオリティの最小値を返す。 サポートされる policy の値は SCHED_FIFO、 SCHED_RR、 SCHED_OTHER、 SCHED_BATCH である。これらのスケジュー リング方針に関する詳細は sched_setscheduler(2) に書かれている。 数値的に大きなプライオリティ値を持つプロセスは小さな プライオリティ値を持つプロセスより前 にスケジュールされる。 このため sched_get_priority_max() が返す値は sched_get_priority_min() が返す値よりも大きい。 Linux では SCHED_FIFO と SCHED_RR では 1 から 99 の範囲の 静的プライオリティーを持 ち、SCHED_OTHER と SCHED_BATCH では プライオリティとして 0 を持つ。 それぞれの方針のスケ ジューリング・プライオリティの範囲は 変更することができない。 スケジューリング・プライオリティの範囲は他の POSIX システムと 異なっているかもしれない。そ れで、移植性(portable)のある アプリケーションでは仮想的な範囲を用い sched_get_priority_max() と sched_get_priority_min() で与えられた間隔にマップして使用す ることはいい考えである。 POSIX.1-2001 では SCHED_FIFO と SCHED_RR における 最大値と最小値 の間隔を少なくとも 32 にすることを要求している。 POSIX システムでは sched_get_priority_max() と sched_get_priority_min() は <unistd.h> に _POSIX_PRIORITY_SCHEDULING が定義されている場合にのみ使用可能である。
返り値
成功した場合は sched_get_priority_max() と sched_get_priority_min() は指定されたスケ ジューリング方針のプライオリティの最大値/最小値を返す。 エラーの場合は -1 が返され、 errno が適切に設定される。
エラー
EINVAL 引き数 policy が定義されているスケジューリング方針と一致しない。
準拠
POSIX.1-2001.
関連項目
sched_getaffinity(2), sched_getparam(2) sched_getscheduler(2), sched_setaffinity(2), sched_setparam(2), sched_setscheduler(2), Programming for the real world - POSIX.4 by Bill O. Gallmeister, O'Reilly & Associates, Inc., ISBN 1-56592-074-0.
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.54 の一部 である。プロジェクト の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。