Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20131015+dfsg-2_all bug

名前

       aio_init - 非同期 I/O の初期化

書式

       #define _GNU_SOURCE         /* See feature_test_macros(7) */
       #include <aio.h>

       void aio_init(const struct aioinit *init);

       -lrt でリンクする。

説明

       GNU 固有の aio_init() 関数を使うと、呼び出し側が glibc の POSIX AIO 実装に 対して調整 (チューニング) のヒ
       ントを与えることができる。この関数は使用しなく てもよいが、この関数が効果を持つには、POSIX AIO API の他の
       関数を利用する前に 呼び出さなければならない。

       チューニングの情報は、引き数 init が指すバッファで与える。 このバッファは以下の形式の構造体である。

           struct aioinit {
               int aio_threads;    /* Maximum number of threads */
               int aio_num;        /* Number of expected simultaneous
                                      requests */
               int aio_locks;      /* Not used */
               int aio_usedba;     /* Not used */
               int aio_debug;      /* Not used */
               int aio_numusers;   /* Not used */
               int aio_idle_time;  /* Number of seconds before idle thread
                                      terminates (since glibc 2.2) */
               int aio_reserved;
           };

       aioinit 構造体のフィールドのうち以下が使用される。

       aio_threads    このフィールドは、AIO  の実装が使用できるワーカースレッド数の最大値を指定する。 完了してい
                      ない I/O 操作の数がこの上限を超えた場合、超過した操作は 空いたワーカースレッドができるまで
                      キューに入る。 このフィールドに 1 未満の値を指定した場合には、値 1 が使用される。 デフォル
                      ト値は 20 である。

       aio_num        このフィールドは、呼び出し側がキューに入れる予定の 同時  I/O  リクエスト数の最大値を指定す
                      る。 このフィールドに 32 未満の値が指定された場合、値は 32 に切り上げられる。 デフォルト値
                      は 64 である。

       aio_idle_time  このフィールドは、あるワーカースレッドが、前のリクエストの処理を完了してから、  次のリクエ
                      ストをどのくらい時間待つかを秒単位で指定する。  指定した時間を経過しても次のリクエストがな
                      ければ、 そのワーカースレッドは終了される。デフォルト値は 1 秒である。

バージョン

       The aio_init() 関数は glibc 2.1 以降で利用できる。

準拠

       この関数は GNU による拡張である。

関連項目

       aio(7)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.54 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告
       に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。