Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20131015+dfsg-2_all
名前
getgrouplist - ユーザが所属するグループのリストを取得する
書式
#include <grp.h> int getgrouplist(const char *user, gid_t group, gid_t *groups, int *ngroups); glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照): getgrouplist(): _BSD_SOURCE
説明
getgrouplist() 関数は、グループデータベース (group(5) 参照) を調べて、 user が所属するグ ループのリストを取得する。 見つかったグループのうち最大 *ngroups 個のグループが、配列 groups に格納されて返される。 引き数 group がグループデータベースに user が所属するグループがなかった場合、 getgrouplist() が返すグループのリストに引き数 group も追加される。 通常は、この引き数には ユーザ user のパスワードレコードに書かれているグループ ID を指定する。 引き数 ngroups は、値渡しと結果の両方に使用される引き数 (value-result argument) であり、 リターン時には、常に group も含めた user が所属するグループ数が格納される。 この値は groups に格納されたグループ数より大きくなる可能性がある。
返り値
user が所属しているグループ数が *ngroups 以下の場合、 *ngroups の値が返される。 指定されたユーザが *ngroups より多くのグループに所属している場合、 getgrouplist() は -1 を返す。 この場合、 *ngroups で返される値を使って、バッファのサイズを変更してから、 getgrouplist() をもう一度呼び出すことができる。
バージョン
この関数は glibc 2.2.4 から存在する。
準拠
この関数は非標準である。ほとんどの BSD に存在する。
バグ
バージョン 2.3.3 より前の glibc では、 この関数の実装にはバッファオーバーフローのバグがあ り、 user が所属するグループ数が *ngroups より多い場合であっても、 user が所属するグループ の全リストを配列 groups に格納してしまう。
例
以下のプログラムは、一つ目のコマンドライン引き数で指定された名前のユーザ が所属するグルー プのリストを表示する。 二番目のコマンドライン引き数には、 getgrouplist() に渡す ngroups の値を指定する。 以下のシェルのセッションはこのプログラムの使用例を示したものである。 $ ./a.out cecilia 0 getgrouplist() returned -1; ngroups = 3 $ ./a.out cecilia 3 ngroups = 3 16 (dialout) 33 (video) 100 (users) プログラムのソース #include <stdio.h> #include <stdlib.h> #include <grp.h> #include <pwd.h> int main(int argc, char *argv[]) { int j, ngroups; gid_t *groups; struct passwd *pw; struct group *gr; if (argc != 3) { fprintf(stderr, "Usage: %s <user> <ngroups>\n", argv[0]); exit(EXIT_FAILURE); } ngroups = atoi(argv[2]); groups = malloc(ngroups * sizeof (gid_t)); if (groups == NULL) { perror("malloc"); exit(EXIT_FAILURE); } /* Fetch passwd structure (contains first group ID for user) */ pw = getpwnam(argv[1]); if (pw == NULL) { perror("getpwnam"); exit(EXIT_SUCCESS); } /* Retrieve group list */ if (getgrouplist(argv[1], pw->pw_gid, groups, &ngroups) == -1) { fprintf(stderr, "getgrouplist() returned -1; ngroups = %d\n", ngroups); exit(EXIT_FAILURE); } /* Display list of retrieved groups, along with group names */ fprintf(stderr, "ngroups = %d\n", ngroups); for (j = 0; j < ngroups; j++) { printf("%d", groups[j]); gr = getgrgid(groups[j]); if (gr != NULL) printf(" (%s)", gr->gr_name); printf("\n"); } exit(EXIT_SUCCESS); }
関連項目
getgroups(2), setgroups(2), getgrent(3), group(5), passwd(5)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.54 の一部 である。プロジェクト の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。