Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20131015+dfsg-2_all bug

名前

       losetup - loop デバイスの設定と制御を行う

書式

       情報を取得する:

            losetup loop_device

       loop を削除する:

            losetup -d loop_device

       使用されていない最初 loop デバイスの名前を表示する:

            losetup -f

       loop デバイスを設定する:

            losetup [{-e|-E} encryption] [-o offset] [-p pfd]
                    {-f|loop_device} file

説明

       losetup  は loop デバイスを通常のファイルやブロックデバイスと接続/切断したり、 loop デバイ
       スへの問い合わせを行うために用いられる。  引き数として  loop_device   が与えられた場合に限
       り、対応する loop デバイスの状態が表示される。

   暗号化
       -E または -e オプションのいずれか 1 つにより、 (暗号化・復号化やその他の目的で使う) 変換関
       数を指定することができる。 使いたい暗号化機能を指定する 2 つの仕組みがある。  番号で指定す
       る方法と名前で指定する方法である。 暗号化機能を番号で指定する場合、 Linux カーネルがその番
       号の暗号化機能を知っていることを  確認しておかなければならない。  この暗号化機能は、たぶん
       カーネルへのパッチで提供される。  常に提供されている標準的な番号は、  0  (暗号化なし) と 1
       (XOR 暗号化) である。 cryptoloop  モジュールがロードされると  (または組み込まれていると)、
       このモジュールは番号  18 を使う。 cryptoloop は任意の暗号化タイプの名前を受け取り、 その暗
       号化を実行可能なモジュールを探す。 (よって、ユーザは -E オプションで 18 以外の番号を指定す
       るか、 -e オプションで名前を指定すればよい。)

オプション

       -d     指定した loop デバイスを対応するファイルやデバイスから切り放す。

       -E encryption_type
              指定された番号のデータ暗号化機能を有効にする。

       -e encryption_name
              指定された名前のデータ暗号化機能を有効にする。

       -f     使用されていない最初の  loop  デバイスを見つける。  file 引き数が指定されている場合
              は、そのデバイスを使用する。  指定されていない場合は、loop   デバイスの名前を表示す
              る。

       -o offset
              データの開始地点を指定したファイルやデバイスの offset バイトに移動する。

       -p num パスフレーズを端末からではなく、番号 num のファイルディスクリプタから読み込む。

返り値

       losetup  は成功すると 0 を返し、失敗すると 0 以外を返す。 losetup に loop デバイスの状態を
       表示させる場合は、 デバイスが設定されていなければ 1 を、  デバイスの状態を決定できなくする
       ようなエラーが起った場合は 2 を返す。

ファイル

       /dev/loop0, /dev/loop1, ...   ループデバイス (major=7)

       ローダブルモジュールを用いている場合は、  まず以下のコマンドによってモジュールをロードする
       必要がある。

              # insmod loop.o

       暗号化モジュールも必要かも知れない。

              # insmod des.o
              # insmod cryptoloop.o

       以下の一連のコマンドは loop デバイスの使用例である。

              # dd if=/dev/zero of=/file bs=1k count=100
              # losetup -e des /dev/loop0 /file
              Password:
              Init (up to 16 hex digits):
              # mkfs -t ext2 /dev/loop0 100
              # mount -t ext2 /dev/loop0 /mnt
               ...
              # umount /dev/loop0
              # losetup -d /dev/loop0

       ローダブルモジュールを用いている場合は、  以下のコマンドによってモジュールを削除することが
       できる。

              # rmmod loop

制限

       DES 暗号化は非常に遅い。一方 XOR は非常に弱い。