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名前

       Locale::Po4a::Pod - PO ファイルと POD データの変換

書式

           use Locale::Po4a::Pod;
           my $parser = Locale::Po4a::Pod->new (sentence => 0, width => 78);

           # Read POD from STDIN and write to STDOUT.
           $parser->parse_from_filehandle;

           # Read POD from file.pod and write to file.txt.
           $parser->parse_from_file ('file.pod', 'file.txt');

説明

       Locale::Po4a::Pod は、POD フォーマット (Perl のドキュメント用に用意された言語) のドキュメ
       ントを他の [自然] 言語へ翻訳するのを助けるモジュールです。

このモジュールの状態

       このモジュールは岩のように安定していると思いますが、/usr/lib/perl5/Tk/MainWindow.pod (とそ
       の他のページ。以下参照) には、たったひとつ以下のような既知のバグがあります。

         C<" #n">

       残念ながら、po4a のバージョンでは、折り返しにより空白で分割されてしまいました。その結
       果、オリジナルバージョンでは、man に以下を含みますが、

        " #n"

       私のところでは以下を含みます。

        "" #n""

       このロジックにより C<foobar> が "foobar" に書き換えられてしまいます。

       私のところで問題のあるページの完全なリストです (564 ページから。折り返す桁の選択に依存する
       ことに注してください)。 /usr/lib/perl5/Tk/MainWindow.pod
       /usr/share/perl/5.8.0/overload.pod /usr/share/perl/5.8.0/pod/perlapi.pod
       /usr/share/perl/5.8.0/pod/perldelta.pod /usr/share/perl/5.8.0/pod/perlfaq5.pod
       /usr/share/perl/5.8.0/pod/perlpod.pod /usr/share/perl/5.8.0/pod/perlre.pod
       /usr/share/perl/5.8.0/pod/perlretut.pod

内部構造

       Pod::Parser の派生クラスと同様に、Locale::Po4a::Pod は同じメソッドとインターフェースをサ
       ポートしています。すべての詳細は Pod::Parser をご覧ください。簡単に言う
       と、"Locale::Po4a::Pod->new()" で新しいパーサを作成し、parse_from_filehandle()parse_from_file() のどちらかを呼び出します。

       new() はキーと値の組の形のオプションを取り、パーサの振る舞いを制御できます。認識する以下の
       オプションは、Pod::Parser のすべての派生クラスで共通です。

       alt 値を true とすると、代替出力フォーマットを選択します。他にもありますが、異なる見出しの
           スタイルを用い、左マージンとコロンで =item エントリをマークします。デフォルトは false
           です。

       code
           値を true とすると、入力ファイルの非 POD 部分を出力に含めます。POD ブロックで説明され
           ているコードを、コードが損なわれないままに POD をレンダリングして表示するのに便利で
           す。

       indent
           通常のテキストをインデントする空白の数で、=over ブロックに対するデフォルトのインデント
           です。デフォルトは 4 です。

       loose
           値を true とすると、空行を =head1 見出しの後に出力します。値を false (デフォルト) とす
           ると、=head2 の後には空行を出力しますが、=head1 の後に空行を出力しません。マニュアル
           ページが期待している形式であるため、これをデフォルトとしています。任意のテキストドキュ
           メントを整形する場合、true と設定すると、より満足する出力結果となるでしょう。

       quotes
           C<> で囲んだテキストに使用する、引用符を設定します。値が 1 文字の場合、左右の引用符に
           その文字を使用します。2 文字の場合、1 文字目が左引用符とし、2 文字目を右引用符としま
           す。4 文字の場合、最初の 2 文字を左引用符とし、続く 2 文字を右引用符とします。

           ここには特殊な値 none も設定できます。この場合、C<> テキストのまわりに引用符を追加しま
           せん。

       sentence
           値を true とすると、Locale::Po4a::Pod は各文が 2 つの空白で終わると仮定し、その空白を
           保持しようとします。値を false とすると、非逐語段落にある連続した空白すべてを、ひとつ
           の空白に圧縮します。デフォルトは true です。

       width
           右端でテキストを折り返す文字数です。デフォルトは 76 です。

関連項目

       Pod::Parser, Locale::Po4a::Man(3pm), Locale::Po4a::TransTractor(3pm), po4a(7)

著者

        Denis Barbier <barbier@linuxfr.org>
        Martin Quinson (mquinson#debian.org)

訳者

        倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp>
        Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>

著作権・ライセンス

       Copyright 2002 by SPI, inc.

       本プログラムはフリーソフトウェアです。GPL の条項に基づき再頒布と変更を行うことができます
       (COPYING ファイルをご覧ください)。