Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20140515+dfsg-2_all bug

名前

       aio_suspend - 非同期 I/O 操作またはタイムアウトを待つ

書式

       #include <aio.h>

       int aio_suspend(const struct aiocb * const aiocb_list[],
                       int nitems, const struct timespec *timeout);

       -lrt でリンクする。

説明

       aio_suspend()      関数は、以下のいずれかが発生するまで     呼び出したスレッドの実行を停止
       (suspend) する。

       *  aiocb_list リスト内の非同期 I/O リクエストのうち、少なくとも一つが完了した。

       *  シグナルが配送された。

       *  timeout   が   NULL   でない場合に、指定した時間が経過した   (timespec   構造体の詳細は
          nanosleep(2) を参照)。

       nitems  引き数は  aiocb_list  の要素数を指定する。 aiocb_list が指すリストの各要素は、NULL
       (これは無視される) か、 aio_read(3), aio_write(3), lio_listio(3) を使って I/O が開始された
       制御ブロックへのポインタでなければならない。 (aiocb 構造体の説明は aio(7) を参照)

       CLOCK_MONOTONIC がサポートされる場合、 このクロックを使ってタイムアウトの 間隔が計測される
       (clock_gettime(3) を参照)。

返り値

       aiocb_list で指定された I/O リクエストの 1 つが完了した後に この関数が返った場合は、0 が返
       される。 それ以外の場合は、 -1 が返り、 errno にエラーを示す値に設定される。

エラー

       EAGAIN 指示された操作のどれも完了しないうちに、呼び出しがタイムアウトした。

       EINTR  この呼び出しがシグナルによって終了させられた (このシグナルは、完了を待っていた 操作
              のいずれかの完了シグナルの可能性もある)。signal(7) 参照。

       ENOSYS aio_suspend() は実装されていない。

バージョン

       The aio_suspend() 関数は glibc 2.1 以降で利用できる。

準拠

       POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.

注意

       時間間隔が 0 であることを指定する NULL ではない timeout を使って、ポーリングを行うこともで
       きる。

       aiocb_list  リストで指定した非同期 I/O 操作のうち、 aio_suspend() を呼び出した時点ですでに
       完了したものがある場合、 aio_suspend() はすぐに返る。

       aio_suspend() が成功で返った後でどの I/O 操作が完了したかを特定するには、 aio_error(3)  を
       使って aiocb_list が指す aiocb 構造体のリストを スキャンする。

関連項目

       aio_cancel(3),   aio_error(3),  aio_fsync(3),  aio_read(3),  aio_return(3),  aio_write(3),
       lio_listio(3), aio(7), time(7)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部  である。プロジェクト
       の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

                                            2012-05-08                             AIO_SUSPEND(3)