Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20140515+dfsg-2_all bug

名前

       ptsname, ptsname_r - スレーブ擬似端末の名前を取得する

書式

       #define _XOPEN_SOURCE       /* feature_test_macros(7) 参照 */
       #include <stdlib.h>

       char *ptsname(int fd);

       #define _GNU_SOURCE         /* feature_test_macros(7) 参照 */
       #include <stdlib.h>

       int ptsname_r(int fd, char *buf, size_t buflen);

説明

       ptsname()   関数は fd で参照されるマスタ擬似端末 (pts) デバイスに対応する スレーブ擬似端末
       デバイスの名前を返す。

       ptsname_r()  関数は ptsname()  のリエントラントなバージョンである。 この関数は、スレーブ疑
       似端末デバイスの名前を、ヌルで終端された文字列の形で  buf で指定されたバッファに格納して返
       す。 buflen 引き数には buf のバイト数を指定する。

返り値

       成功の場合、 ptsname()  は静的記憶領域の文字列へのポインタを返す。  この記憶領域はこの後の
       ptsname()  の呼び出しで上書きされる。  このポインタを free してはいけない。 エラーの場合は
       NULL を返す。

       成功の場合、 ptsname_r()  は 0 を返す。 エラーの場合、0 以外の値を返し、 errno  をエラーを
       示す値に設定する。

エラー

       EINVAL (ptsname_r()  のみ)  buf が NULL である。

       ENOTTY fd がマスタ疑似端末デバイスを参照していない。

       ERANGE (ptsname_r()  のみ)  buf が小さすぎる。

バージョン

       ptsname()  は、バージョン 2.1 以降の glibc で提供されている。

属性

   マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
       ptsname() 関数はスレッドセーフではない。

       ptsname_r() 関数はスレッドセーフである。

準拠

       ptsname()    は   UNIX   98  疑似端末仕様の一部である  (pts(4)   を参照のこと)。この関数は
       POSIX.1-2001 で規定されている。

       ptsname_r()  は Linux による拡張である。 この関数についての記載があるものとして  Tru64  と
       HP-UX があるが、 これらの OS での実装ではエラーの場合 -1 を返し、 errno にエラーを示す値を
       設定する。 移植を考慮したプログラムではこの関数の使用は避けること。

関連項目

       grantpt(3), posix_openpt(3), ttyname(3), unlockpt(3), pts(4), pty(7)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部  である。プロジェクト
       の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

                                            2013-06-21                                 PTSNAME(3)