Provided by: freewnn-jserver_1.1.1~a021+cvs20130302-5build1_amd64 bug

名称


       wnnenvrc            かな漢字変換環境初期化ファイル

形式


       /usr/local/lib/wnn/ja_JP/wnnenvrc (デフォルト)

機能


       wnnenvrc は、かな漢字変換の標準インタフェースを使用する時の環境を設定す るものである。 uum
       の初期化ファイル uumrc から間接的にして指定される。

       エントリが重複した場合、setdic  (辞書ファイルの指定)以外は上書きされる。  setdic  は合わせ
       て20個まで設定できる。 ´;' で始まる行はコメントになる。

       このファイルで設定できるものは、以下の通り。

       include <wnnenvrcファイル名>
               他のwnnenvrcファイルを読み込む。  デフォルトの wnnenvrc ファイルに個人の設定を付け
               加える場合な どに使用する。

       setdic <辞書ファイル名> <頻度ファイル名>
                <辞書プライオリティ> <辞書リードオンリーか否か>
                <頻度リードオンリーか否か>
                <辞書ファイルのパスワードの入っているファイル名>
                <頻度ファイルのパスワードの入っているファイル名>
                <仮名漢字変換/漢字仮名変換>  頻度ファイル名には、指定した辞書の頻度ファイル名を指
               定する。 "-" を指定すると辞書ファイル内の頻度を使う。 辞書プライオリティはその辞書
               の優先度で、10進数で指定する。 リードオンリーの時には 1、そうでない時には 0 を指定
               する。 リードオンリーを指定した場合、頻度ファイルの更新を行わない。 ファイルにパス
               ワードのある場合、ファイル名を指定する。 仮名漢字変換の場合は 0 を、漢字仮名変換の
               場合は  1  を指定する。 引数の数が少ないとき、第2引数以降はデフォルトの値が取られ
               る。 デフォルトの値は、- 5 0 0 - - 0 である。

       setfuzokugo <付属語ファイル名>
               付属語ファイル名を指定する。

       setparam <数字0> <数字1> <数字2> <数字3> <数字4>
                <数字5> <数字6> <数字7> <数字8> <数字9> <数字10>
                <数字11> <数字12> <数字13> <数字14> <数字15>
                10個の変換パラメータ、および、疑似品詞の頻度を整数で指定する。
                <数字0>  : N(大)文節解析のN
                <数字1>  : 大文節中の小文節の最大数
                <数字2>  : 自立語の頻度に対する係数
                <数字3>  : 小文節長に対する係数
                <数字4>  : 自立語長に対する係数
                <数字5>  : 今使ったよビットに対する係数
                <数字6>  : 辞書に対する係数
                <数字7>  : 小文節の評価値に対する係数
                <数字8>  : 大文節長に対する係数
                <数字9>  : 小文節数に対する係数
                <数字10> : 疑似品詞「数字」の頻度
                <数字11> : 疑似品詞「カナ」の頻度
                <数字12> : 疑似品詞「英数」の頻度
                <数字13> : 疑似品詞「記号」の頻度
                <数字14> : 疑似品詞「閉括弧」の頻度
                <数字15> : 疑似品詞「付属語」の頻度
                <数字16> : 疑似品詞「開括弧」の頻度
                デフォルトは、2 5 10 3 50 1 128 5 1 50 10 。

       confirm それ以降の setdic で指定された辞書が存在しない場合、新しく作るか  否かの確認を行な
               う。

       confirm1
               それ以降の  setdic で指定された辞書が存在しない場合、新しく作るか 否かの確認を1度
               だけ行い、それ以降はその値に従う。

       create_without_confirm
               それ以降の setdic で指定された辞書が存在しない場合、無条件に作る。

       no_create
               それ以降の setdic で指定された辞書が存在しない場合、作らない。

       include の引数の先頭に ~、 ~username, @HOME, @LIBDIR の記法 使用できる。
         ~         環境変数 HOME の値。
         ~username /etc/passwd に登録されているログネーム username
                   のホームディレクトリ名。
         @HOME     環境変数 HOME の値。
         @LIBDIR   デフォルトの wnn 環境ファイルのディレクトリパス
                   名(/usr/local/lib/wnn)。

       setdic, setjishopath, sethindopath の引数内では、最初の @USR を uum  のユーザ名(uum(1)  参
       照)に展開する。

設定例


         setdic usr/@USR/ud          -                 8 0 0 - - 0
         setdic pubdic/pd-kihon.dic  usr/@USR/kihon.h  1 1 0 - - 0
         setdic pubdic/pd-tankan.dic usr/@USR/tankan.h 1 1 0 - - 0

注意事項


       辞書、 頻度のファイルは、 uum が接続する jserver が起動しているマシン上の
       ファイル名を指定する。指定したユーザ辞書、頻度のファイルが存在しない場合、
       jserver 起動マシン上に作成される。
       詳しくは、sys_dic(5), usr_dic(5), jserver(1) を参照すること。

関連項目


       uum(1), jserver(8), uumrc(5), SYS_DIC(5), USR_DIC(5)

                                         28 January 1992                              WNNENVRC(5)