Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20161015+dfsg-1_all bug

名前

       forward - 任意のソケットを安全で圧縮された経路にフォワードする

書式

       forward
       [-h, --help]
       [-v, --verbose]
       [-V, --version]
       [-p, --password password]
       [--netrc]
       [--no-netrc]
       [--secure]
       [-z, --gzip]
       [-K, --key-size bits]
       [user@]machine1[:port1]
       machine2:port2
       listen_port

説明

       forward  はローカルマシンの listen_port で待ち受ける。接続を受信すると、その接続を secure-
       mcserv(1)  デーモンが既に動作しているはずの  machine1  ヘとフォワードする。すると  secure-
       mcserv  デーモンは machine2 のポート port2 に接続する。そしてすべてのトラフィックは、 透過
       的に listen_portmachine2port2 の間をフォワードされる。

       ローカルマシンの listen_portmachine2port2 との間の接続は、  --secure  オプションと
       --gzip オプションで変更できる。このように、 forward はあらゆるサービスに対して、安全性ある
       いは圧縮を付加できる。

オプション

       すべてのオプションは  mirrordir  と同様である。詳細は  mirrordir(1)   を見てほしい。ただし
       --debugforward がバックグラウンドのデーモンへフォークするのを妨げる意味しか持たない。

       私はこれらを試していないが、論理的には正しいと思う。  どこかでタイプミスをしていたら、私に
       知らせてほしい。

       プリントサーバ A が LAN にある。 この LAN にはマスカレードサーバ B があり、 LAN をインター
       ネットにつないでいる。  B  はインターネットと  A の両方を見ることができる。 ある別のサイト
       で、JohnD というマシンを持っており、 これはマスカレードサーバ C を通してインターネット
       につながっている。 BD は、インターネット越しでしかお互いを見ることはできない。 John は
       lpr を D で起動し、 印刷を A に出力させたい。 また BC  の間の経路を圧縮させ、  (1024
       ビットの鍵交換で) 暗号化させたい。

       手順は以下のようになる (515 はプリンタのポート):
           A# lpd &
           B# secure-mcserv -d -p 12345
       ~/.netrc に john の B におけるパスワードのエントリを追加する。そして
           C# forward john@B:12345 A:515 515 --secure -K 1024 -z
       /etc/printcap に C のプリンタ x のエントリを追加する。そして
           D# lpr -Px mydocument

       同僚の John が嫌いな Jill が、 X セッションのスクリーンダンプを表示する場合を考える。 彼女
       は安全な X セッションを、サーバ A と メインフレーム B の間に作りたい。

       手順は以下のようになる (6010 は display 10.0 に対応する):
           A# X &
           A# secure-mcserv -d -p 12345
       ~/.netrc に jill の A におけるパスワードのエントリを追加する。そして
           B# forward jill@A:12345 A:6000 6010 --secure -K 1024
           B# export DISPLAY=localhost:10.0
           B# fvwm &

テスト済みサービスのリスト

       telnet ログイン、X セッション、プリンタ (lpr) サービス、 http、pop3 接続はテストされ、動作
       が確認されている。  ftp はソケットのバインドが妙 (?) なのでフォワードできない。 他に動作し
       たものがあったら知らせてほしい。 ほとんどのものは動作するはずだが。

バグ

       mirrordir(1) の バグ セクションも見てほしい。 帯域外データ (recv(2) と send(2) の MSG_OOB)
       は暗号化も圧縮もされない。修正されず、プレインテキストで送信される。  これをセキュリティ上
       のリスクだと考える方は、 私に知らせてほしい。何らかの対応をしたいと思う。

       rlogin(1) での画面サイズ変更  (の検知?)  は動作しないようだ。しかし  telnet(1)  では問題な
       い。これは OOB データが正しく送られないことと関連しているに違いない。 しかし問題点を発見す
       るために rlogin, rlogind, forward, secure-mcserv  を同時にデバッグするのは、私は気がすすま
       ない。 チャレンジしてみたい人は、どうか頑張ってほしい。

ファイル

       ~/.netrc
              マシンとそのパスワードのリスト。

標準

       mirrordir は作成者の発明であり、 いかなる OS の標準にも従っていない。

入手方法

       このプログラムの最新版は、       ftp://metalab.unc.edu/pub/Linux/system/backup      または
       ftp://lava.obsidian.co.za/pub/linux/mirrordir から入手できる。

著者

       Paul Sheer  <psheer@obsidian.co.za>  <psheer@icon.co.za>

関連項目

       mirrordir(1), pslogin(1), ssh(1)