Provided by: rpm-i18n_4.14.2.1+dfsg1-1build2_all
名前
rpm - RPM パッケージマネージャ
書式
パッケージの検索と検査: rpm {-q|--query} [select-options] [query-options] rpm {-V|--verify} [select-options] [verify-options] rpm --import PUBKEY ... rpm {-K|--checksig} [--nogpg] [--nopgp] [--nomd5] PACKAGE_FILE ... パッケージのインストール・アップグレード・削除: rpm {-i|--install} [install-options] PACKAGE_FILE ... rpm {-U|--upgrade} [install-options] PACKAGE_FILE ... rpm {-F|--freshen} [install-options] PACKAGE_FILE ... rpm {-e|--erase} [--allmatches] [--nodeps] [--noscripts] [--notriggers] [--test] PACKAGE_NAME ... その他: rpm {--initdb|--rebuilddb} rpm {--addsign|--resign} PACKAGE_FILE ... rpm {--querytags|--showrc} rpm {--setperms|--setugids} PACKAGE_NAME ... select-options(選択オプション) [PACKAGE_NAME] [-a,--all] [-f,--file FILE] [-g,--group GROUP] [-p,--package PACKAGE_FILE] [--hdrid SHA1] [--pkgid MD5] [--tid TID] [--querybynumber HDRNUM] [--triggerdby PACKAGE_NAME] [--whatprovies CAPABILITY] [--whatrequires CAPABILITY] query-options(検索オプション) [--changelog] [-c,--configfiles] [-d,--docfiles] [--dump] [--filesbypkg] [-i,--info] [--last] [-l,--list] [--provides] [--qf,--queryformat QUERYFMT] [-R,--requires] [--scripts] [-s,--state] [--triggers,--triggerscripts] verify-options(検査オプション) [--nodeps] [--nofiles] [--noscripts] [--nodigest] [--nosignature] [--nolinkto] [--nomd5] [--nosize] [--nouser] [--nogroup] [--nomtime] [--nomode] [--nordev] install-options(インストールオプション) [--aid] [--allfiles] [--badreloc] [--excludepath OLDPATH] [--excludedocs] [--force] [-h,--hash] [--ignoresize] [--ignorearch] [--ignoreos] [--includedocs] [--justdb] [--nodeps] [--nodigest] [--nosignature] [--nosuggest] [--noorder] [--noscripts] [--notriggers] [--oldpackage] [--percent] [--prefix NEWPATH] [--relocate OLDPATH=NEWPATH] [--replacefiles] [--replacepkgs] [--test]
説明
rpm は強力な パッケージマネージャ であり、個々のソフトウェアパッケージを ビルド・インス トール・検索・検査・更新・削除するのに使うことができる。 パッケージ はファイルのアーカイブ と、アーカイブされたファイルの インストール・アンインストールに使われるメタデータからな る。 メタデータは補助スクリプト、ファイル属性、 そしてパッケージの説明に関する情報からな る。 パッケージ には 2 種類ある。 インストールするためのソフトウェアをカプセル化するのに使 われるバイナリ パッケージと、バイナリパッケージを生成するのに必要なレシピとソースコード か らなるソースパッケージである。 以下の基本モードのいずれかが選択されなければならない: 検索、 検査、 署名の検査、 インス トール/アップグレード/更新、 アンインストール、 データベースの初期化、 データベースの再作 成、 再署名、 署名の追加、 所有者/グループの設定、 検索タグの表示、 設定の表示。 共通のオプション 次のオプションはすべてのモードで使用することができる。 -?, --help 使い方を通常のものよりも長く表示する。 --version 使用される rpm のバージョン番号からなる 1 行を表示する。 --quiet できるだけ少なく表示する。 通常は、エラーメッセージだけが表示される。 -v より多くの情報を表示する。 通常は、ルーチンの進捗メッセージが表示される。 -vv 沢山の汚いデバッグ情報を表示する。 --rcfile FILELIST コロン(`:')で区切られた FILELIST の各ファイルは、設定情報として rpm によって順番に 読み込まれる。 FILELIST のデフォルトは /usr/lib/rpm/rpmrc:/usr/lib/rpm/redhat/rpmrc:~/.rpmrc である。 --pipe CMD rpm コマンドの出力を CMD へパイプする。 --dbpath DIRECTORY データベースのパスに、デフォルトの /var/lib/rpm ではなく DIRECTORY を使う。 --root DIRECTORY すべてのオプションに対し、 DIRECTORY をルートとしたファイルシステムを使う。 これ は、 依存性のチェックとすべてのスクリプト(群) (例えば、パッケージインストール時の %post や、パッケージビルド時の %prep など)が DIRECTORY に chroot(2) した後で、 DIRECTORY 内にあるデータベースが使用されることを意味する。 インストールとアップグレードのオプション rpm をインストールするコマンドの一般的な形式は: rpm {-i|--install} [install-options] PACKAGE_FILE ... これは新しいパッケージをインストールする。 アップグレードするコマンドの一般的な形式は: rpm {-U|--upgrade} [install-options] PACKAGE_FILE ... これは現在インストールされているパッケージを新しいバージョンに アップグレードするか、パッ ケージをインストールする。 新しいパッケージがインストールされたら他のすべてのバージョンの ものが 削除されることを除けば、インストールと同じである。 rpm {-F|--freshen} [install-options] PACKAGE_FILE ... これは以前のバージョンが、現在インストールされている場合にのみ パッケージを更新する。 PACKAGE_FILE には ftp または http の URL を指定することが可能で、その場合にはパッケージを インストールする前に ダウンロードする。 rpm 内部での ftp と http のサポートについての情報 は FTP/HTTP オプション の節を参照のこと。 --aid 指定されたパッケージを、必要があればトランザンクションに加える。 --allfiles パッケージ内の missingok ファイルを、存在する/しないにかかわらず インストールまたは アップグレードする。 --badreloc --relocate と一緒に使われると、パッケージ再配置のヒント(群)の中にその OLDPATH が含 まれていなくても、すべてのファイルパスの再配置を許可する。 --excludepath OLDPATH パスの名前が OLDPATH で始まるファイルをインストールしない。 --excludedocs (man ページ、tenxinfo 文書を含めた)文書であるとマーク付されたファイルを インストー ルしない。 --force --replacepkgs, --replacefiles, --oldpackage の組み合わせに同じ。 -h, --hash パッケージアーカイブから取り出されるにつれ、50個のハッシュマーク("#") を表示する。 -v|--verbose と一緒に使えば、よりよい表示が得られる。 --ignoresize パッケージをインストールする前に、ディスクに十分な空きがあるかの チェックをファイル システムに対して行わない。 --ignorearch バイナリパッケージのアーキテクチャと、そのホストのアーキテクチャが 一致しなくて も、インストールやアップグレードを行う。 --ignoreos バイナリパッケージのOSと、そのホストのOSが一致しなくても、 インストールやアップグ レードを行う。 --includedocs 文書ファイルをインストールする。これはデフォルトの動作である。 --justdb データベースだけを更新し、ファイルシステムを更新しない。 --nodigest 読み込み時にパッケージまたはへッダのダイジェストを検査しない。 --nosignature 読み込み時にパッケージまたはへッダの署名を検査しない。 --nodeps パッケージのインストールやアップグレードの前に、依存性のチェックをしない。 --nosuggest 不明な依存性を解消するパッケージ(群)を提案しない。 --noorder パッケージのインストール順を変更しない。 通常は依存性を満たすために、パッケージのリ ストは並び替えられる。 --noscriopts --nopre --nopost --nopreun --nopostun それぞれ同じ名前を持ったスクリプトを実行しない。 --noscripts オプションは --nopre --nopost --nopreun --nopostun に等しく、対応する %pre, %post, %preun, %postun スクリプト(群)を実行しない。 --notriggers --notriggerin --notriggerun --notriggerpostun 指定された種類のトリガースクリプトを実行しない。 --notriggers オプションは --notriggerin --notriggerun --notriggerpostun に等しく、対応する %triggerin, %triggerun, %triggerpostun スクリプト(群)を実行しな い。 --oldpackage 新しいパッケージをそれより古いパッケージでアップグレードできるようにする。 --percent パッケージアーカイブからファイルが取り出されるにつれて、 その割合をを表示する。 こ れは rpm が他のツールから実行されるのを容易にすることを意図している。 --prefix NEWPATH 再配置可能なバイナリパッケージにおいて、パッケージの再配置ヒント(群)にある インス トールプレフィックスで始まるファイルのパスを、 NEWPATH に置き換える。 --reloacte OLDPATH=NEWPATH 再配置可能なバイナリパッケージにおいて、パッケージの再配置ヒント(群)にある OLDPATH で始まるファイルのパスと NEWPATH で置き換える。 パッケージ内で、複数の OLDPATH が再 配置されなければならないのなら、 このオプションを繰り返し指定することができる。 --replacefiles 既にインストールされた他のパッケージのファイルを置き換えてしまう場合でも、 パッケー ジをインストールする。 --replacepkgs 指定されたパッケージのうちのいくつかがシステムに既にインストール されていても、パッ ケージをインストールする。 --test パッケージをインストールせず、単にチェックと、 潜在的な衝突の報告を行う。 削除のオプション rpm を削除するコマンドの一般的な形式は: rpm {-e|--erase} [--allmatches] [--nodeps] [--noscripts] [--notriggers] [--test] PACKAGE_NAME ... 以下のオプションが使用できる: --allmatces PACKAGE_NAME に一致するすべてのバージョンのパッケージを削除する。 --nodeps パッケージをアンインストールする前に依存性のチェックをしない。 --noscripts --nopreun --nopostun それぞれ同じ名前を持ったスクリプトを実行しない。 --noscripts オプションは --nopreun --nopostun に等しく、対応する %preun と %postun スクリプト(群)を実行しない。 --notriggers --notriggerun --notriggerpostun 指定された種類のトリガースクリプトを実行しない。 オプション --notriggers は --notriggerun --notriggerpostun に等しく、対応する %triggerun と %triggerpostun スクリプト(群)を実行しない。 --test 実際には何もアンインストールせず挙動だけを見せる。 オプション -vv と共に使えばデ バッグに有効である。 検索オプション rpm 検索の一般的な形式は: rpm {-q|--query} [select-options] [query-options] 表示されるパッケージ情報の書式を指定することができる。 そうするためには、 --qf|--queryformat QUERYFMT オプションを使う。 QUERYFMT が書式文字列である。検索の書式は、標準的な printf(3) の書式の 修正である。書式は静的な文字列 (改行・タブ・その他の特殊文字の、C 言語の標準的な文字エス ケープを含む)と、 printf(3) 型の書式文字列からなる。 しかし rpm は表示する型を既に知ってい るので、型指定は省略されるべきである。 代わりに {} で囲まれた、表示されるへッダーのタグ名 が使用される。 タグ名に大文字/小文字の区別はなく、タグ名の先頭の RPMTAG_ 部分も省略するこ とができる。 以下の :typetag を付加したタグによって、代替の出力書式を要求できる。 現在、以下の種別がサ ポートされている: :armor 公開鍵をASCII文字で表示する。 :base64 バイナリデータを base64 で符号化する。 :date strftime(3)の "%c" 書式を使う。 :day strftime(3)の "%a %b %d %Y" 書式を使う。 :depflags 依存フラグで表示。 :fflags ファイルフラグで表示。 :hex 16進数で表示。 :octal 8進数で表示。 :perms ファイルの許可属性で表示。 :shescape スクリプト内で使えるようにシングルクォート(')でエスケープする。 :triggertype トリガーの種類を表示。 例えば、検索結果のパッケージ名だけを表示したければ、書式文字列として %{NAME} を使えばよ い。 2 カラムでパッケージ名とディストリビューション情報を表示したければ %-30{NAME}%{DISTRIBUTUIN} を使えばよい。 (訳注: 端末によっては末尾に \n が必要である)。 引 数 --querytags をつけて rpm を実行すれば、使用できるタグすべてを表示することができる。 検索のためのオプションは2種類に分けられる。 パッケージの選択と、(訳注: 表示するための)情報 の選択である。 パッケージ選択オプション: PACKAGE_NAME インストールされている PACKAGE_NAME という名前のパッケージを検索する。 -a, --all インストールされているすべてのパッケージを検索する。 -f, --file FILE FILE を所有するパッケージを検索する。 -g, --group GROUP グループが GROUP であるパッケージを検索する。 --hdrid SHA1 与えられたへッダー識別子、 すなわち書き換え不可能なへッダ領域に SHA1 ダイジェ ストををもつパッケージを検索する。 -p, --package PACKAGE_FILE (インストールされていない)パッケージ PACKAGE_FILE を検索する。 PACKAGE_FILE に は ftp または http の URL 形式で指定することができ、 その場合にはパッケージ へッダーがダウンロードされて検索される。 ftp と http のクライアントに関する rpm 内部でのサポートについては FTP/HTTP OPTIONS を参照のこと。 PACKAGE_FILE 引 数(群)がバイナリパッケージでなければ、それが ASCII 形式の パッケージのリストを 表わすものと解釈される。 パッケージのリストファイルでは、'#' で始まる行はコメ ントである。 各行には空白で区切ったパス名展開式が指定可能で、 展開されたパス は、検索する PACKAGE_FILE 引数への追加として置換される。 パス名展開式には URL のリモートのパス名展開も使うことができる。 --pkgid MD5 与えられたパッケージ識別子、 すなわちへッダーと内容物との組み合わせが MD5 ダイ ジェストををもつパッケージを検索する。 --querybynumber HDRNUM データベースの HDRNUM 番目のエントリを直接検索する。 デバッグにのみ有効であ る。 --specfile SPECFILE SPECFILE をそれがパッケージであるかのように解析し、検索する。 すべての情報が利 用できるわけではない(たとえばファイル一覧)にもかかわらず、 spec ファイルの解析 器を書くこと無しに spec ファイルから情報を取り出すことが この種の検索で可能で ある。 --tid TID 与えられたトランザクション識別子 TID を持つパッケージ(群)を検索する。 現在のと ころ、unix 時間がトランザクション識別子として使われている。 一つのトランザク ションでインストール・削除されたパッケージ(群)は、 すべて共通の識別子を持つ。 --triggerdby PACKAGE_NAME パッケージ(群) PACKAGE_NAME によってトリガーされるパッケージを検索する。 --whatprovides CAPABILITY CAPABILITY 能力を提供するパッケージを検索する。 --whatrequires CAPABILITY 適切に機能するために CAPABILITY を必要とするパッケージを検索する。 パッケージ検索オプション: --changelog パッケージの更新情報を表示する。 -c, --configfiles 設定ファイルのみを表示する (-l を指定したものとみなす)。 -d, --docfiles 文書ファイルのみを表示する (-l を指定したものとみなす)。 --dump 以下の形式でファイル情報をダンプする (-l を指定したものとみなす)。 パス サイズ 修正時刻 md5ダイジェスト モード \ 所有者 グループ 設定ファイル 文書ファイル \ ルートデバイス シンボリックリンク --filesbypkg 選択されたパッケージごとにファイルを表示する。 -i, --info 名前、バージョン、説明を含めたパッケージ情報を表示する。 これは --queryformat を内部で使用している。 --last パッケージをインストール時刻順に、 最新のパッケージが先頭になるような順で並べ る。 -l, --list パッケージ内にあるファイルを表示する。 --provides そのパッケージが提供する能力を表示する。 -R, --requires そのパッケージが依存するパッケージを表示する。 --scripts インストール・アンインストールの過程で使用される、 パッケージ固有のスクリプト を表示する。 -s , --state パッケージ内のファイルの 状態 を表示する (-l を指定したものとみなす)。 各ファ イルの状態は normal(正常), not installed(インストールされていない), replaced(置き換えられた) のいずれかである。 --triggers, --triggerscripts パッケージにトリガースクリプトが含まれれば表示する。 検査オプション rpm を検査するコマンドの一般的な形式は: rpm {-V|--verify} [select-options] [verify-options] パッケージの検査では、 パッケージ内のインストールされたファイルに関する情報と、 rpm データ ベースに格納されているパッケージのメタデータから得られた ファイルに関する情報とを比較す る。 とりわけ、ファイルのサイズ、MD5 チェックサム、許可属性、タイプ、 所有者、グループを比 較する。 インストール時に --excludedocs オプションを使ったために除外された文書ファイルのよ うに、 パッケージからインストールされていないファイルは静かに無視される。 パッケージ選択オプションは、パッケージ検索のためのものと (パッケージのリストファイルを引数 に指定できることも含め) 一緒である。 その他の、検査モード固有のオプションは: --nodeps パッケージの依存性について検査しない。 --nodigest 読み込み時にパッケージやへッダーのダイジェスト値を検査しない。 --nofiles パッケージ内のファイルのいかなる属性も検査しない。 --noscripts %verifyscript がもし存在しても実行しない。 --nosignature 読み込み時にパッケージやへッダーの署名を検査しない。 --nolinkto --nomd5 --nosize --nouser --nogroup --nomtime --nomode --nordev それぞれ関連するファイル属性を検査しない。 出力の形式は 9 個の文字と属性マーク、その後ろにファイル名である。 パッケージのへッダーから 得られる属性マークは: c %config 設定ファイル。 d %doc 文書ファイル。 g %ghost ファイル(すなわち、パッケージの内容物としては含まれていないファイル)。 l %license ライセンスファイル。 r %readme readme ファイル。 各 9 個の文字は、ファイルの属性とデータベースに記録されているその属性の 値との比較の結果を 意味している。 一つの . (ピリオド) はテストを通過したこと意味し、一つの ? (クエスチョン マーク) はテストが実施されなかった (すなわち、ファイルパーミッションにより読み込めなかっ た) ことを意味する。でなかれば、 (記憶を助けるために、ボールド化 (emBoldened) されてい る)文字は関連する --verify テストに失敗したことを意味する: S ファイルのサイズ (Size) が異なる M モード (Mode; 許可属性とファイルの種類) が異なる 5 MD5 チェックサムが異なる D デバイス (Device) のメジャー/マイナー番号が一致しない L readLink(2) したパスが一致しない U 所有者 (User) が異なる G グループ (Group) が異なる T 修正時刻 (mTime) が異なる 電子署名とダイジェストの検査 rpm の電子書名の一般的な形式は: rpm --import PUBKEY ... rpm {-K|--checksig} [--nogpg] [--nopgp] [--nomd5] PACKAGE_FILE ... --checksig オプションは、 パッケージの完全性と出所を確認するために PACKAGE_FILE に含まれる すべてのダイジェスト値と署名をチェックする。 現在ではパッケージが読み込まれたときはいつで も署名が検査される。 --checksig の方はパッケージに付随するすべてのダイジェスト値と署名を 検査するのに有効である。 公開鍵がなければ電子署名の検査はできない。 --import を使えば rpm データベースに ASCII 形式 での公開鍵を追加できる。 取り込まれた公開鍵はあるへッダーへと運ばれ、 パッケージ管理のよう に厳密な鍵リング管理が実行される。 例として、その時点で取り込まれているすべての公開鍵は以 下を実行することで 表示できる。 rpm -qa gpg-pubkey* (訳注: 多くの場合 "*" はシェルによってメタ文字として解釈されるので、 実際には rpm -qa "gpg-pubkey*" のようにクォーティングする必要がある) 取り込んだ、特定の公開鍵に関する詳細は検索によって表示することができる。 Red Hat の GPG/DSA 鍵に関する情報は: rpm -qi gpg-pubkey-db42a60e 最後に、パッケージでそうできるように、取り込んだ公開鍵を削除することができる。 以下は Red Hat の GPG/DSA 鍵を削除する。 rpm -e gpg-pubkey-db42a60e パッケージへの署名 rpm {--addsign|--resign} PACKAGE_FILE ... オプション --addsign と --resign の両方とも、与えられた各パッケージ PACKAGE_FILE に対する 新たな署名を生成・挿入し、既に存在する署名があれば置き換える。 歴史的な理由により二つのオ プションが存在するが、 現在ではその動作に違いはない。 パッケージへの署名に GPG を使用する GPG を使ってパッケージに署名するためには、 rpm が GPG を実行するように設定されていなければ ならず、また、 適切な鍵で鍵リングを探すことができなければならない。 rpm はデフォルトで、 GPG が鍵の環を探すのと同じ規則、すなわち環境変数 $GPGPATH を使用する。 GPG が期待する場所 に鍵リングが無い場合には、 使用する GPG 鍵リングの場所を %_gpg_path マクロに設定する必要が ある。 過去のバージョンの GPG, PGP, rpm との互換性のために、 V3 OpenPGP 署名パケットのみが設定さ れなければならない。 DSA と RSA の検査アルゴリズムのどちらも使うことができるが、 DSA の方 が好ましい。 作成したパッケージに自分自身で署名できるようにしたければ、 公開鍵と秘密鍵のペアを作成して おくことも必要である (GPG のマニュアルを見ること)。 また、以下の rpm マクロを設定すること も必要であろう。 %_gpg_name パッケージに署名するのに使用したい鍵のユーザ名。 例えば、実行ファイルが /usr/bin/gpg で、鍵リングが /etc/rpm/.gpg にあり、その中のユーザ "John Doe <jdoe@foo.com>" としてパッケージに GPG を使って署名する場合には %_gpg_path /etc/rpm/.gpg %_gpg_name John Doe <jdoe@foo.com> %_gpgbin /usr/bin/gpg をマクロの設定ファイルに含めれば良い。 システム全体の設定には /etc/rpm/macros を、ユーザご との設定には ~/.rpmmacros を使用する。 データベース再作成オプション データベースを再作成するコマンドの一般的な形式は: rpm {--initdb|--rebuilddb} [-v] [--dbpath DIRECTORY] [--root DIRECTORY] 新たなデータベースを作成する場合には --initdb を使い、インストールされているパッケージの へッダーから データベースのインデックスを再作成するには --rebuilddb を使用する。 SHOWRC コマンド rpm --showrc は、 rpm が使用するすべてのオプションの値を表示する。 値はファイル rpmrc と macros で設定 される。 FTP/HTTP オプション インターネットからパッケージを検索したりインストールできるようにするために、 rpm は FTP と HTTP のクライアントとして動作することができる。 インストール、アップグレード、検索するパッ ケージファイルは 以下の ftp または http スタイルの URL で指定することができる。 ftp://USER:PASSWORD@HOST:PORT/path/to/package.rpm もし :PASSWORD の部分が省略された場合には、パスワードが (ユーザ/ホスト名の組合わせごと に)尋ねられる。 ユーザとパスワードの両方が省略された場合には、 anonymous(匿名) ftp が使用 される。すべての場合において パッシブ (PASV) ftp 転送が利用される。 ftp URL において、 rpm では次のオプションが可能である。 --ftpproxy HOST プロキシを用いたファイアウォールを通してユーザが ftp できるように、 すべての ftp 転 送にホスト HOST はプロキシサーバーとして使用される。 マクロ %_ftpproxy の設定で も、このオプションを指定することができる。 --ftpport PORT デフォルトのポートの代わりに、プロキシ ftp サーバの ftp 接続に使用する TCP PORT (ポート)番号。 マクロ %_ftpport の設定でも、このオプションを指定することができる。 http URL において、 rpm では次のオプションが可能である。 --httpproxy HOST すべての http 転送にホスト HOST はプロキシサーバーとして使用される。 マクロ %_httpproxy の設定でも、このオプションを指定することができる。 --httpport PORT デフォルトのポートの代わりに、http プロキシサーバの接続で使用する TCP PORT (ポー ト)番号。
過去の遺産
rpmbuild の実行 rpm のビルドモードは、現在では /usr/bin/rpmbuild に含まれる。 過去との互換性は以下の popt によるエイリアスによって提供され、 それはまずまずではあるが完全ではない。 よって popt のエ イリアスを使ったビルドモードの互換性は、 rpm から取り除かれつつある。 以前の rpm(8) に記述 されていた rpm ビルドモードについてのすべての文書は、 rpmbuld パッケージをインストールし rpmbuild(8) を参照すること。 これからも rpm のコマンドラインから rpmbuild を呼び出したければ、以下の行を /etc/popt に加 えればよい。 rpm exec --bp rpmb -bp rpm exec --bc rpmb -bc rpm exec --bi rpmb -bi rpm exec --bl rpmb -bl rpm exec --ba rpmb -ba rpm exec --bb rpmb -bb rpm exec --bs rpmb -bs rpm exec --tp rpmb -tp rpm exec --tc rpmb -tc rpm exec --ti rpmb -ti rpm exec --tl rpmb -tl rpm exec --ta rpmb -ta rpm exec --tb rpmb -tb rpm exec --ts rpmb -ts rpm exec --rebuild rpmb --rebuild rpm exec --recompile rpmb --recompile rpm exec --clean rpmb --clean rpm exec --rmsource rpmb --rmsource rpm exec --rmspec rpmb --rmspec rpm exec --target rpmb --target rpm exec --short-circuit rpmb --short-circuit
ファイル
rpmrc 設定 /usr/lib/rpm/rpmrc /usr/lib/rpm/redhat/rpmrc /etc/rpmrc ~/.rpmrc マクロ設定 /usr/lib/rpm/macros /usr/lib/rpm/redhat/macros /etc/rpm/macros ~/.rpmmacros データベース /var/lib/rpm/Basenames /var/lib/rpm/Conflictname /var/lib/rpm/Dirnames /var/lib/rpm/Filemd5s /var/lib/rpm/Group /var/lib/rpm/Installtid /var/lib/rpm/Name /var/lib/rpm/Packages /var/lib/rpm/Providename /var/lib/rpm/Provideversion /var/lib/rpm/Pubkeys /var/lib/rpm/Removed /var/lib/rpm/Requirename /var/lib/rpm/Requireversion /var/lib/rpm/Sha1header /var/lib/rpm/Sigmd5 /var/lib/rpm/Triggername 一時ファイル /var/tmp/rpm*
関連項目
popt(3), rpm2cpio(8), rpmbuild(8), http://www.rpm.org/ ⟨http://www.rpm.org/⟩
著者
Marc Ewing <marc@redhat.com> Jeff Johnson <jbj@redhat.com> Erik Troan <ewt@redhat.com>