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名前

       scriptlive - タイミング情報を使って、セッションのタイプスクリプトを再実行する

書式

       scriptlive [options] [-t] timingfile [-I|-B] typescript

説明

       このプログラムは、タイプスクリプトを再実行する。  その際、標準入力のタイプスクリプトとタイ
       ミング情報を使って、  スクリプトが記録されたときの、元の入力動作と同じリズムで、入力が行わ
       れるようにする。

       [訳注]  タイプスクリプト  (typescript) というのは、script コマンドで作った端末セッションの
               ログである。script  コマンド関連のマニュアルの中で、ログファイル、タイプスクリプト
               ファイルなどと呼ばれることもある。 script(1) を参照。

       セッションの再実行は、新たに作られる疑似端末でユーザの  $SHELL を使って行われる ($SHELL が
       設定されていない場合は、デフォルトの /bin/bash を使用する)。

       気をつけていただきたい!   タイプスクリプトには、どんなコマンドが入っているかわかったもので
       はないのだ。 そこで、scriptlive(1) でタイプスクリプトを実行する前に、 それが問題を起こさな
       いことを確かめるために、"scriptreplay --stream in --log-in typescript"  をやっておくことを
       お勧めする (--log-in の代わりに --log-io を使ってもよい。[訳注: なお、このコマンドにはタイ
       ミングファイルの指定も必要である])。

       タイミング情報とは、script(1)  が  --log-timing   で指定されたファイルに出力するもののこと
       だ。scriptlive  で使用するタイプスクリプトには、標準入力の情報が含まれていなければならない
       が、 それは、script(1) が --log-in--log-io で指定されたファイルに書き出すものである。

オプション

       -I, --log-in file
              script の端末入力を記録しているファイル。

       -B, --log-io file
              script の端末入力と端末出力を記録しているファイル。

       -t, --timing file
              script のタイミング出力を記録しているファイル。  このオプションは、旧式の引き数に優
              先する。

       -T, --log-timing file
              -t  オプションの別名である。script のコマンドラインオプションと名前を合わせるために
              維持されている。

       -d, --divisor number
              再生の表示を number  倍にスピードアップする。この引き数  number  は浮動小数点数であ
              る。このオプションが  divisor (除数) と呼ばれるのは、タイミングをこの要素で割るから
              である。 このオプションは、旧式の引き数に優先する。

       -m, --maxdelay number
              表示の更新間の待ち時間の最大を number 秒にする。この引き数 number  は浮動小数点数で
              ある。 このオプションを使えば、タイプスクリプトの再生で長い間が明いてしまうのを避け
              ることができる。

       -V, --version
              バージョン情報を表示して終了する。

       -h, --help
              ヘルプを表示して終了する。

用例

       % script --log-timing file.tm --log-in script.in
       Script started, file is script.out
       % date
       <etc, etc>
       % exit
       Script done, file is script.out
       % scriptlive --log-timing file.tm --log-in script.in

作者

       Karel Zak <kzak@redhat.com>

著作権

       Copyright © 2019 Karel Zak

       This is free software; see the source for copying conditions.  There is NO  warranty;  not
       even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.

       Released under the GNU General Public License version 2 or later.

関連項目

       script(1), scriptreplay(1)

入手方法

       この   scriptlive   コマンドは、util-linux  パッケージの一部であり、Linux  Kernel  Archive
       <https://www.kernel.org/pub/linux/utils/util-linux/> から入手できる。