Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20210215+dfsg-1_all
名前
tftpd — DARPA 簡易ファイル転送プロトコル (TFTP) サーバ
書式
tftpd [directory ...]
説明
tftpd は、 DARPA Trivial File Transfer Protocol (簡易ファイル転送プロトコル) を サポートする サーバである。 TFTP サーバは、 ‘tftp’ サービス定義で指示されたポートを操作する。 services(5) を参照すること。 このサーバは、通常 inetd(8) によって起動される。 tftp(1) の利用には、リモートシステムのアカウントやパスワードを必要としない。 認証情報がない ので、 tftpd はパブリックに読み込み可能なファイルだけしかアクセスを許可しない。 ファイルが既 に存在して、かつパブリックに書き込み可能な場合にだけ、 ファイルを書き込むことができる。 “パ ブリック” という概念は、ネットワークを通して到達可能な全てのホスト上の全てのユーザーを 含む ように拡張されている点に注意すること。 これは全てのシステムにおいて適切ではないかもしれな い。 また、tftp サービスを有効にする前に、これが意味していることを考慮すべきである。 サーバ は、可能な限り最低の権限しかないユーザー ID を持たなければならない。 ファイルへのアクセス制限は、 パス名が書かれたディレクトリのリストを /etc/inetd.conf でサーバ プログラムの引き数として指定して、 tftpd を起動することで制御できる。 この場合、アクセスでき るのは、ファイルのフルパス名の先頭に、 ここで指定されたディレクトリ名のどれかが付くファイル に制限される。 ディレクトリが指定されていない場合、デフォルトは /tftpboot である。 何かの理 由があって、 ファイルシステム全体にアクセス権を与えたいと望むなら、 引き数として / を指定す ること。 残念なことに、アドレスが複数あるようなシステムでは、 tftpd はどちらのアドレスでパケットが受 信されたかを決定できない。 そのため、 tftpd は、返答に使う最も良い送信元アドレスを決定するた めに、 異なる 2 つの機構を使う。 inetd(8) が tftpd に渡したソケットが、 特定のアドレスにバイ ンドされている場合、 tftpd はそのアドレスを返答に使う。 特定のアドレスにバインドされていない 場合、 tftpd は ``UDP 接続'' を使う。 これは、返答の送信先とルーティングテーブルに基づいた 返信アドレスを選択したことをカーネルに知らせるためである。 これは、大部分の設定は透過的に機 能するが、 返信アドレスを固定しなければならない場合には、 正しいアドレスから返答が行くことを 保証するために inetd(8) のバーチャルホスト機能が使われることを意味する。 これらの考察は重要 である。 なぜなら、大部分の tftp クライアントは、 予想していないアドレスから送信されているこ とが分かったパケットを 拒否するためである。
関連項目
tftp(1), inetd(8)
履歴
tftpd コマンドは 4.2BSD で登場した。
翻訳者謝辞
この man ページの翻訳にあたり、 FreeBSD jpman project <http://www.jp.freebsd.org/man-jp/> に よる翻訳を参考にさせていただいた。