Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       runtest - DejaGnu テストドライバー

書式

       runtest [OPTION]...

説明

       DejaGnu   は   Expect  を利用したプログラムテストのためのフレームワークです。  runtestDejaGnu におけるドライバープログラムです。 これは実行するテストと、 その実行方法を制御しま
       す。

オプション

       --all, -a
              テスト結果をすべて出力します。  デフォルトでは、 期待どおりではない結果が出力されま
              す。

       --build TRIPLET
              ビルドシステムにおける TRIPLET を設定します。

       --debug
              Expect の内部的なデバッグ出力をオンにします。 処理結果は dbg.log というファイルにロ
              グ出力されます。

       --directory DIRECTORY
              指定された DIRECTORY に対してのみテストが実行されます。

       --global_init NAME
              libdir  にあるグローバルな初期化ファイルに用いる NAME を指定します。 このオプション
              が指定されなかった場合のデフォルトは site.exp です。

       --help 使用方法に関するメッセージを表示して終了します。

       --host TRIPLET
              ホストシステムにおける TRIPLET を設定します。

       --host_board NAME
              利用するホストボード (host board) を定義します。

       --ignore test1.exp test2.exp ...
              指定するテストを実行しません。

       --local_init NAME
              カレントディレクトリと objdir の両方にある、 テストスイート用のローカル初期化ファイ
              ルに用いる  NAME  を指定します。 このオプションが指定されなかった場合のデフォルトは
              site.exp です。

       --log_dialog
              Expect による出力を標準出力に書き出します。

       --mail ´name1 name2 ...´
              テスト結果を受け取るメールアドレスを指定します。

       --objdir PATH
              PATH には、 コンパイル済のテストコードを含むディレクトリを指定します。

       --outdir DIRECTORY
              テストログ結果を出力する DIRECTORY 名を指定します。

       --reboot
              runtest が初期化を行う際に (対応していれば)、 ターゲットボードを再起動します。

       --srcdir PATH
              PATH には、 テストディレクトリを指定します。

       --strace N
              Expect の内部トレースレベルを N まで上げます。 処理結果は dbg.log  というファイルに
              ログ出力されます。

       --target TRIPLET
              ターゲットの TRIPLET を設定します。

       --target_board NAME
              テスト実行するターゲットボードの NAME 一覧を設定します。

       --tool TOOLNAME
              テストされるツールを指定します。 TOOLNAME は、 適用されるテストスイートおよび関連初
              期化モジュールを制御します。

       --tool_exec PATH
              テストする実行ファイルへのパスを指定します。

       --tool_opts OPTIONS
              ツールに受け渡す追加の OPTIONS を指定します。

       -v, --verbose
              テストケースや DejaGnu ユーティリティーコードから、  詳細なデバッグ出力を行うように
              します。 複数指定すれば、 より詳細な出力が得られます。

       -V, --version
              DejaGNU, Expect, Tcl のバージョンを表示します。

       -x, --xml
              XML  出力を生成します。 出力ファイル名は、 ツール名に拡張子 .xml をつけたものになり
              ます。

       -D[number]
              Tcl デバッガーを有効にします。 number には 1 か 0 を指定します。 これが 1  の場合、
              Expect シェルは起動後にブレークします。 インタラプトキー (interrupt key) を入力すれ
              ば、 DejaGnu のデバッガープロンプトになります。 0 の場合は DejaGnu が普通に起動しま
              すが、 Control-C を入力すればデバッガープロンプトになります。

       コマンドラインからファイル名を指定すると、
       それが実行するテスト名になります。      普通はテストスクリプトの名前とします     (たとえば
       foo.exp)。

       Makefile  風の変数を使って、  ツール名やそれに対するフラグを指定することができます。  こう
       いった指定やその他の構成に依存する値は、 設定の際に生成され、 ファイル site.exp に保存され
       ます。

   終了ステータス
       0      失敗が想定されているテスト、 あるいは対応していないテストを含めた、  すべてのテスト
              が成功した場合。

       1      テストに失敗した場合、 期待どおりにならなかった場合、 未解決の場合。

       2      テストスクリプト内において Expect が何らかのエラーとなった場合。

著者

       Rob Savoye (rob@welcomehome.org)

バグ報告

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著作権

       Copyright © 2005-2016, 2018, 2020 Free Software Foundation, Inc.

       This  is  free  software.   You  may  redistribute copies of it under the terms of the GNU
       General Public License <http://www.gnu.org/licenses/gpl.html>.  There is NO  WARRANTY,  to
       the extent permitted by law.

関連項目

       DejaGnu  の完全なドキュメントは Texinfo マニュアルとしてメンテナンスされています。 info プ
       ログラムが適切にインストールされていれば、 以下のコマンド

              info dejagnu

       を実行して完全なマニュアルを参照できます。

                                            2018-12-01                                 runtest(1)