Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       log1p, log1pf, log1pl - 引数に 1 を加えた値の対数

書式

       #include <math.h>

       double log1p(double x);
       float log1pf(float x);
       long double log1pl(long double x);

       -lm でリンクする。

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       log1p():
           _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
               || _XOPEN_SOURCE >= 500
               || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
               || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
       log1pf(), log1pl():
           _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
               || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
               || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE

説明

       これらの関数は、以下と等価な値を返す。

           log (1 + x)

       結果は、 x の値が 0 に近い場合でも正確となる方法で計算される。

返り値

       成功すると、これらの関数は (1 + x) の自然対数を返す。

       x が NaN の場合、NaN が返される。

       x が正の無限大の場合、正の無限大が返される。

       x  が  -1 の場合、極エラー (pole error) が発生し、 各関数はそれぞれ -HUGE_VAL, -HUGE_VALF,
       -HUGE_VALL を返す。

       x が -1 より小さい場合 (負の無限大も含む)、 領域エラー (domain error) が発生し、 NaN  (not
       a number) が返される。

エラー

       これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7)  を
       参照のこと。

       以下のエラーが発生する可能性がある。

       領域エラー (domain error): x が -1 より小さい
              errnoEDOM が設定される  (「バグ」の節も参照)。  不正  (invalid)  浮動小数点例外
              (FE_INVALID) が上がる。

       極エラー (pole error): x が -1 である
              errnoERANGE が設定される (「バグ」の節も参照)。 0 による除算 (divide-by-zero)
              浮動小数点例外 (FE_DIVBYZERO)  が上がる。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌────────────────────────────┬───────────────┬─────────┐
       │インターフェース属性      │
       ├────────────────────────────┼───────────────┼─────────┤
       │log1p(), log1pf(), log1pl() │ Thread safety │ MT-Safe │
       └────────────────────────────┴───────────────┴─────────┘

準拠

       C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.

バグ

       バージョン 2.22 より前の glibc の実装では、 領域エラーが発生した際に、 errnoEDOM  が設
       定されなかった。

       バージョン  2.22  より前の glibc の実装では、 範囲エラーが発生した場合に、 errnoERANGE
       が設定されなかった。

関連項目

       exp(3), expm1(3), log(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

                                            2017-09-15                                   LOG1P(3)