Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       ungetwc - ワイド文字を FILE ストリームへ戻す

書式

       #include <wchar.h>

       wint_t ungetwc(wint_t wc, FILE *stream);

説明

       ungetwc()  関数は ungetc(3)  関数のワイド文字版である。 この関数はワイド文字を stream へ戻
       して、それを返す。

       wcWEOF の場合、 WEOF を返す。 wc が不正なワイド文字の場合、 errnoEILSEQ を設定して
       WEOF を返す。

       wc が有効なワイド文字の場合、それをストリームへと戻して後の ワイド文字読み込み操作で取得で
       きるようにする。ファイル位置(file-position)              指示子は1以上戻される。ファイル終
       端(end-of-file)指示子はクリアされる。 そのファイルの背後にある記憶媒体は影響を受けない。

       注意: wc はストリームから読み込んだ最後のワイド文字である必要はない。 有効なワイド文字なら
       ば何でも良い。

       続けて複数のワイド文字を戻すことをサポートしている実装の場合は、  戻したワイド文字は、戻し
       たのとは逆の順番で読み込まれる。 しかしこの場合でも一段階の戻ししか保証されていない。

返り値

       ungetwc()  関数は成功した場合には wc を返す。 失敗した場合には WEOF を返す。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌─────────────────┬───────────────┬─────────┐
       │インターフェース属性      │
       ├─────────────────┼───────────────┼─────────┤
       │ungetwc()        │ Thread safety │ MT-Safe │
       └─────────────────┴───────────────┴─────────┘

準拠

       POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, C99.

注意

       ungetwc()  関数の動作は現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリーに依存している。

関連項目

       fgetwc(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。