Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20131015+dfsg-2_all bug

名前

       sigreturn - シグナル・ハンドラから返り、スタックを掃除する

書式

       int sigreturn(unsigned long __unused);

説明

       Linux  カーネルは、 シグナル・ハンドラ用にスタック・フレームを作成する際、 sigreturn() をスタック・フレー
       ムに挿入し、シグナル・ハンドラが返るときに sigreturn()  が呼ばれるようにする。

       sigreturn()  は、シグナル・ハンドラを起動するために行ったことの全て —  プロセスのシグナルマスクの変更、ス
       タックの切り替え (sigaltstack(2)  参照) — の取り消しを行う。 プロセスのシグナルマスクの復元、スタックの切
       り替え、 プロセスのコンテキスト (レジスタ、プロセッサ・フラグ) の復元を行い、  プロセスがシグナルにより割
       り込まれた場所からそのまま実行を 再開できるようにする。

返り値

       sigreturn()  が返ることはない。

ファイル

       /usr/src/linux/arch/i386/kernel/signal.c
       /usr/src/linux/arch/alpha/kernel/entry.S

準拠

       sigreturn()  は Linux 特有であり、移植を意図したプログラムでは使用してはいけない。

注意

       sigreturn()   コールは、シグナル・ハンドラを実装するためにカーネルにより使用される。 これを直接呼び出して
       は 決して いけない。さらに __unused 引き数がどのように使われるかはそのアーキテクチャに依存して変化する。

関連項目

       kill(2), restart_syscall(2), sigaltstack(2), signal(2), signal(7)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.54 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告
       に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。