Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20140515+dfsg-2_all bug

名前

       sockatmark - どのソケットに帯域外 (out-of-band) マークが付けられているかを調べる

書式

       #include <sys/socket.h>

       int sockatmark(int sockfd);

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       sockatmark(): _POSIX_C_SOURCE >= 200112L || _XOPEN_SOURCE >= 600

説明

       sockatmark()  はファイルディスクリプタ sockfd で参照されるソケットに帯域外マークが付けられ
       ているか否かを返す。 ソケットにマークが付けられている場合は、1 が返される。 ソケットにマー
       クが付けられていない場合は、0 が返される。 この関数は帯域外マークを削除しない。

返り値

       sockatmark()   の呼び出しが成功した場合、ソケットに帯域外マークが  付けられていれば 1 を返
       し、付けられていなければ 0 を返す。 エラーの場合は -1 が返され、エラーを表す errno  が設定
       される。

エラー

       EBADF  sockfd が有効なファイルディスクリプタでない。

       EINVAL sockfdsockatmark()  が適用できないファイルディスクリプタである。

バージョン

       sockatmark()  は glibc バージョン 2.2.4 で追加された。

属性

   マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
       sockatmark() 関数はスレッドセーフである。

準拠

       POSIX.1-2001.

注意

       sockatmark()  が 1 を返す場合、帯域外データは MSG_OOB を指定した recv(2)  で読み込むことが
       できる。

       帯域外データは、いくつかのストリームソケットプロトコルでしか サポートされていない。

       sockatmark()  は SIGURG シグナルのハンドラから安全に呼び出すことができる。

       sockatmark()  は SIOCATMARK ioctl(2)  操作を使って実装されている。

バグ

       glibc 2.4 より前のバージョンでは、 sockatmark()  は動作しない。

       以下のコードは、 SIGURG シグナルを受け取った後にマークまでの全てのデータを読み込んで (破棄
       し)、 マークされたデータのバイトを読み込むのに使用できる。

           char buf[BUF_LEN];
           char oobdata;
           int atmark, s;

           for (;;) {
               atmark = sockatmark(sockfd);
               if (atmark == -1) {
                   perror("sockatmark");
                   break;
               }

               if (atmark)
                   break;

               s = read(sockfd, buf, BUF_LEN) <= 0);
               if (s == -1)
                   perror("read");
               if (s <= 0)
                   break;
           }

           if (atmark == 1) {
               if (recv(sockfd, &oobdata, 1, MSG_OOB) == -1) {
                   perror("recv");
                   ...
               }
           }

関連項目

       fcntl(2), recv(2), send(2), tcp(7)

この文書について

       この  man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.65 の一部 である。プロジェクト
       の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。