Provided by: mkvtoolnix_19.0.0-1_amd64 bug

名前

       mkvinfo - Matroskaファイルの要素についての情報を表示します。

書式


       mkvinfo [options] {source-filename}

説明

       このプログラムは、Matroska ファイルに格納されている全ての要素の一覧を表示します。出力は、使用されている
       コーデックを含む、トラックのリストのみに制限することもできます。

       -g, --gui
           GUIを起動します。このオプションは、mkvinfoがGUIをサポートするようにコンパイルされていなければ無効で
           す。

       -c, --checksums
           フレームごとにAdler32チェックサムを計算し、表示します。デバッグのためにのみ有用です。

       -s, --summary
           全てのエレメントについて表示するのではなく、mkvinfo(1)の見つけたものの簡潔なサマリを表示します。

       -t, --track-info
           各トラックの統計情報を冗長モードで表示します。また、冗長レベルが0だった場合は1に設定します。

       -x, --hexdump
           各フレームの最初の16バイトを16進数のダンプとして表示します。

       -X, --full-hexdump
           各フレームの全てのバイトを16進数のダンプとして表示します。

       -z, --size
           ヘッダも含めた各要素のサイズを表示します。

       --command-line-charset character-set
           コマンドライン文字列の文字コードを指定します。デフォルトは、システムの現在のロケールの文字コードにな
           ります。

       --output-charset character-set
           出力する文字コードを指定します。デフォルトは、システムの現在のロケールの文字コードになります。

       -r, --redirect-output file-name
           全てのメッセージをコンソールではなくfile-nameで指定したファイルに書き出します。出力リダイレクトによっ
           ても同じことが簡単にできますが、このオプションが必要な場合もあります。ターミナルがファイルに書き込む
           前に出力を処理してしまう場合などです。--output-charsetによって指定された文字コードは尊重されます。

       --ui-language code
           Forces the translations for the language code to be used (e.g. 'de_DE' for the German translations).
           Entering 'list' as the code will cause the program to output a list of available translations.

       --debug topic
           特定の機能のデバッグをオンにします。このオプションは開発者にのみ有用です。

       --engage feature
           実験的機能をオンにします。利用可能な機能のリストはmkvinfo --engage listで得られます。これらの機能は通
           常の状況で使用されることを意図されていません。

       --gui-mode
           Turns on GUI mode. In this mode specially-formatted lines may be output that can tell a controlling
           GUI what's happening. These messages follow the format '#GUI#message'. The message may be followed by
           key/value pairs as in '#GUI#message#key1=value1#key2=value2...'. Neither the messages nor the keys
           are ever translated and always output in English.

           This switch has nothing to do with the --gui parameter which causes mkvinfo to display its own GUI.

       -v, --verbose
           冗長モードになります。冗長レベルセクションに、どの冗長レベルでどの情報が出力されるかの説明がありま
           す。

       -h, --help
           コマンド書式情報を出力して終了します。

       -V, --version
           バージョン情報を出力して終了します。

       @options-file.json
           Reads additional command line arguments from the file options-file. For a full explanation on the
           supported formats for such files see the section called "Option files" in the mkvmerge(1) man page.

冗長レベル

       -vオプションにより、mkvinfo(1)の冗長レベルを上げ、入力ファイルについてのより詳しい情報を出力させることが
       できます。

       レベル0では、トラックヘッダとトラックの種類のみを出力します。mkvinfo(1)は、ヘッダを完全に解析し終るとすぐ
       に(より技術的には、最初のクラスタを検出した直後に)終了します。このレベルでは、シークヘッドエントリ及
       びCUEがトラック情報の前に格納されていたとしても表示されません。

       レベル1では、ファイル全体にあるシークヘッドエントリとCUE以外のMatroskaエレメントを表示します。もし、サマ
       リモードが有効の場合、フレーム位置も出力します。

       レベル2では、シークヘッドエントリ、CUE、及び各Matroskaエレメントのファイル内位置も表示します。

       レベル3以上では、Matroskaエレメントに直接関係ない情報も表示します。他のエレメントについては、見付かったも
       のだけを表示します。レベル3はデバッグ用にメタ情報を追加します(開発者向け)。レベル3で追加された行は、全て
       角括弧で囲われています。

テキストファイルと文字コード変換

       For an in-depth discussion about how all tools in the MKVToolNix suite handle character set conversions,
       input/output encoding, command line encoding and console encoding please see the identically-named
       section in the mkvmerge(1) man page.

返り値

       mkvinfo(1)は下の3つの返り値を返します。

       •   0 -- この返り値は正常に終了したことを示します。

       •   1 -- この返り値は、少なくとも一つの警告が表示されましたが、処理が続行されたことを意味します。警告は
           '警告:' という文字列を先頭につけて出力されます。

       •   2 -- この返り値は、エラーが発生し、エラーメッセージを表示した直後にmkvinfo(1)が終了したことを示しま
           す。エラーメッセージは不正なコマンドラインやファイルI/Oエラー、壊れたファイルなど様々です。

テキスト中の特殊文字をエスケープする

       特殊文字をエスケープしなければならない、あるいはすべき場所が少しだけあります。エスケープのルールは単純で
       す:エスケープする必要のある各文字を、バックスラッシュ(Windows上の日本語フォントでは\記号)の後ろに違う
       文字が1つついたものと入れ替えます。

       ルール:' '(半角スペース)は'\s'に、'"'(ダブルクォーテーション)は'\2'に、':'は'\c'に、'#'は'\h'に、そ
       して'\'それ自体は'\\'になります。

環境変数

       mkvinfo(1)はシステムのロケールを決めるデフォルトの変数(例:LANGLC_*系)を使用します。追加の変数は以下
       の通りです:

       MKVINFO_DEBUG, MKVTOOLNIX_DEBUG and its short form MTX_DEBUG
           その内容は、あたかも--debugオプション経由で渡されたかのように扱われます。

       MKVINFO_ENGAGE, MKVTOOLNIX_ENGAGE and its short form MTX_ENGAGE
           その内容は、あたかも--engageオプション経由で渡されたかのように扱われます。

       MKVINFO_OPTIONS, MKVTOOLNIX_OPTIONS and its short form MTX_OPTIONS
           その内容は空白で分割されます。得られた一部の文字列は、あたかもそれがコマンドラインオプションとして渡
           されたかのように扱われます。もし特殊な文字(例:空白)を渡す必要があるなら、それらをエスケープする必
           要があります(テキスト中の特殊文字のエスケープについてのセクションをご覧ください)。

関連項目

       mkvmerge(1), mkvextract(1), mkvpropedit(1), mkvtoolnix-gui(1)

ウェブ

       最新のバージョンは、常時MKVToolNixのホームページ[1]から取得できます。

著者

       Bunkus Moritz[FAMILY Given] <moritz@bunkus.org>
           開発者

注記

        1. MKVToolNixのホームページ
           https://mkvtoolnix.download/

MKVToolNix 19.0.0                                  2017-12-17                                         MKVINFO(1)