Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20180315+dfsg-1_all
名前
ldconfig - 動的リンカーによる実行時の結合関係を設定する
書式
/sbin/ldconfig [ -nNvXV ] [ -f conf ] [ -C cache ] [ -r root ] directory ... /sbin/ldconfig -l [ -v ] library ... /sbin/ldconfig -p
説明
ldcofig は最新の共有ライブラリに対して必要なリンクを作成したり、 ライブラリをキャッシュし たりする。 ライブラリは、コマンドラインや /etc/ld.so.conf ファイルで指定されたディレクトリ や、共有ライブラリが 通常置かれるディレクトリ (/lib と /usr/lib) から検索される。 キャッ シュは実行時リンカー ld.so または ld-linux.so によって使われる。 ldconfig は処理するライブ ラリのヘッダー部分とファイル名をチェックし、 どのバージョンに対してリンクを更新すべきかを 判断する。 ldconfig は ELF ライブラリの種類 (libc5 か libc6/glibc か) を判断するとき、 そのライブラリ がリンクしている C ライブラリを参考にする。 すでに存在しているライブラリの中には、種類を区別するために充分な 情報が含まれていないもの もある。 このため /etc/ld.so.conf ファイルでライブラリの形式を指定することができるように なっている。 これは区別不能な ELF ライブラリ「だけ」に用いるものである。 フォーマットは "dirname=TYPE" とする。 ここで TYPE は libc4, libc5, libc6 のいずれかである (この書式はコ マンドラインでも使える)。 「スペースを入れてはならない」。 -p オプションも見ておくこと。 ldconfig は通常スーパーユーザー権限で実行しなければならない。 root が所有しているディレク トリやファイルへの書き込み権限が 必要になるからである。
オプション
-v 詳細表示モード。 現在のバージョン番号を表示する。 またそれぞれのディレクトリをス キャンし、 新しいリンクを生成するたびに、その内容を表示する。 メッセージ抑制モード を上書きする。 -n コマンドラインで指定されたディレクトリのみを処理する。 通常共有ライブラリが置かれる ディレクトリ (/lib と /usr/lib) や /etc/ld.so.conf で指定されたディレクトリは処理 しない。 暗黙のうちに -N が指定される。 -N キャッシュを再構成しない。 同時に -X が同時に指定されなければ、リンクのほうは更新さ れる。 -X リンクを更新しない。 -N が同時に指定されなければ、キャッシュのほうは再構成される。 -f conf conf を /etc/ld.so.conf の代わりに用いる。 -C cache cache を /etc/ld.so.cache の代わりに用いる。 -r root root にカレントディレクトリを変更し、ここをルートディレクトリとして用いる。 -l ライブラリモード。それぞれのライブラリを手動でリンクする。 熟練者のみが用いるべきで ある。 -p 現在のキャッシュに保存されているディレクトリのリストと、 ライブラリの候補を表示す る。
ファイル
/lib/ld.so 実行時リンカー/ローダー。 /etc/ld.so.conf コロン・スペース・タブ・改行・コンマで区切られたディレクトリのリスト。 それぞれのディレクトリでライブラリが検索される。 /etc/ld.so.cache /etc/ld.so.conf で指定されたディレクトリにあるライブラリ、および /lib と /usr/lib にあるライブラリの順序付きリスト。
関連項目
ldd(1), ld.so(8)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクト の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。