Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       autom4te - M4 を用いてファイルやスクリプトを生成

書式

       autom4te [OPTION]... [FILES]

説明

       FILES に対して GNU M4 を実行し、不要な実行は行いません。トレース指定時はトレース出力、凍結
       処理(freezing)の際には凍結(frozen)ファイルの生成、これ以外は FILES の展開を行います。

       FILES   の中に   'FILE.m4f'   というファイルがあれば、それはそれ以前の   M4   ファイルが凍
       結(frozen)されたものです(したがってロードはされません)。'FILE.m4f'  がない場合は 'FILE.m4'
       とそれ以前のファイルがすべて用いられます。

       ファイルによっては任意のものもあります。つまりインクルードパス内に見つかった場合にのみ処理
       されます。その場合でもファイル名は  '.m4?'  で終わる必要があります。ここに示す疑問符は、実
       際のファイル名の一部を構成するものではありません。

   オペレーションモード:
       -h, --help
              このヘルプを表示して終了します。

       -V, --version
              バージョン番号を表示して終了します。

       -v, --verbose
              詳細な報告を出力します。

       -d, --debug
              一時ファイルを削除しません。

       -o, --output=FILE
              出力結果を FILE に保存します(デフォルトは '-', stdout です)。

       -f, --force
              キャッシュ値を利用しません。

       -W, --warnings=CATEGORY
              警告をカテゴリー別に表示します。

       -l, --language=LANG
              利用する M4 マクロのセットを指定します。

       -C, --cache=DIRECTORY
              その後の実行に備えて DIRECTORY 内に処理結果を保存します。

       --no-cache
              キャッシュを無効にします。

       -m, --mode=OCTAL
              トレース出力を行わないファイル出力モード(0666)を変更します。

       -M, --melt
              M4 の凍結(frozen)されたファイルを利用しません。

   言語は以下を対象とします:
       'Autoconf'
              Autoconf の configure スクリプトを生成します。

       'Autotest'
              Autotest のテストスイートを生成します。

       'M4sh' M4sh シェルスクリプトを生成します。

       'M4sugar'
              M4sugar 出力を生成します。

   警告カテゴリーは以下のとおりです:
       cross  クロスコンパイルに関する問題。

       gnu    GNU コーディング標準(デフォルトは gnu および gnits モード)。

       obsolete
              古い機能や構成(デフォルト)。

       override
              Automake ルールや変数に対するユーザーの再定義。

       portability
              移植性に関する問題(デフォルトは gnu および gnits モード)。

       portability-recursive
              ネスト化した Make 変数(デフォルトは -Wportability)。

       extra-portability
              不十分なツールに関連した移植性に関する問題。

       syntax 疑わしい構文構造(デフォルト)。

       unsupported
              非対応または不完全な機能(デフォルト)。

       all    警告メッセージすべて。

       no-CATEGORY
              カテゴリー別の警告表示を行いません。

       none   警告メッセージをすべて表示しません。

       error  警告をエラーとして扱います。

       環境変数 'M4' と 'WARNINGS' は優先処理されます。

   ライブラリディレクトリ:
       -B, --prepend-include=DIR
              検索パスを DIR とします。

       -I, --include=DIR
              検索パスに DIR を追加します。

   トレース:
       -t, --trace=MACRO[:FORMAT]
              MACRO の呼び出しを報告します。

       -p, --preselect=MACRO
              その後の処理のために MACRO をトレースする準備をします。

   凍結処理(freezing):
       -F, --freeze
              FILES に対して M4 の凍結(frozen)された状態を作り出します。

   FORMAT のデフォルトは '$f:$l:$n:$%' です。以下のエスケープが利用できます。
       $$     リテラルの $

       $f     マクロが呼び出されたファイル

       $l     マクロが呼び出された行

       $d     マクロ呼び出しのネストの深さ

       $n     マクロ名

       $NUM   NUM 番目の引数をクォートで囲み、改行つき

       $SEP@  全引数を改行つき、クォートで囲み、SEP で区切る

       $SEP*  全引数を改行つき、クォートなし、SEP で区切る

       $SEP%  全引数を改行なし、クォートなし、SEP で区切る

       SEP は、デフォルト値(@ や * においてはカンマ、%  においてはコロン)とする場合は空文字、特定
       の 1 文字とする場合はその文字、文字列とする場合には {STRING} とすることができます。

著者

       Akim Demaille

バグ報告

       バグ報告は <bug-autoconf@gnu.org> までご連絡ください。
       GNU Autoconf ホームページ: <https://www.gnu.org/software/autoconf/>
       GNU ソフトウェアの全般的なヘルプ: <https://www.gnu.org/gethelp/>

著作権

       Copyright  © 2021 Free Software Foundation, Inc.  License GPLv3+/Autoconf: GNU GPL version
       3 or later <https://gnu.org/licenses/gpl.html>, <https://gnu.org/licenses/exceptions.html>
       This is free software: you are free to change and redistribute it.  There is NO  WARRANTY,
       to the extent permitted by law.

関連項目

       autoconf(1),   automake(1),   autoreconf(1),  autoupdate(1),  autoheader(1),  autoscan(1),
       config.guess(1), config.sub(1), ifnames(1), libtool(1).

       autom4te の完全なドキュメントは Texinfo マニュアルとしてメンテナンスされています。infoautom4te の両プログラムが適切にインストールされていれば、以下のコマンド

              info autom4te

       を実行して完全なマニュアルを参照できます。