Provided by: po4a_0.73-2ubuntu1_all bug

名前

       Locale::Po4a::Text - PO ファイルとテキストドキュメントの変換

説明

       po4a (PO for anything) プロジェクトは、gettext ツールが想定していないドキュメントのような
       領域で翻訳をしやすくすること (またより興味深いのは、翻訳文の保守がしやすくなること) を目標
       にしています。

       Locale::Po4a::Text は、テキストドキュメントをほかの [自然] 言語へ翻訳するのを助けるモ
       ジュールです。

       段落は空行 (またはスペースやタブ文字しかない行) で区切られます。

       段落がスペース (やタブ文字) で始まる行を含む場合は、この段落は再度行の折り返しをしません。

このモジュールで使用できるオプション

       以下は、このモジュール固有のオプションです:

       keyvalue
           コロン区切りのキーバリュー対のような見た目をしている段落を、(POファイルでは "no-wrap"
           フラグを使って)そのまま扱います。キーバリュー対の文字列は "key: value" のような文字列
           であり、行末までに、1つ以上のコロンでも空白でもない文字とコロンと1つ以上の空白でない文
           字が含まれます。

       nobullets
           箇条書きの検出を無効にします。

           箇条書きの点を検出すると、その段落は逐語的な段落として見なされません(PO ファイルの中
           で "no-wrap" フラグが立ちます)。その代わり、翻訳では対応する段落が再度折り返されま
           す。

       tabs=mode
           タブ文字をどのように扱うのかを指定します。mode には以下を指定できます:

           split
               現在の段落内でタブ文字のある行は、改行されます。

           verbatim
               タブ文字を含む段落は、改行しません。

           デフォルトではタブ文字を空白として認識します。

       breaks=regex
           改行を表す行にマッチする正規表現です。行全体にマッチするように、正規表現は固定されま
           す。

       debianchangelog
           翻訳しない情報しか含まない、リリースバージョンのヘッダやフッタを扱います。

       fortunes
           fortunes のフォーマットを扱います。これは、'%' や '%%' からなる行で fortunes を区切
           り、コメントの開始として '%%' を使用します。

       markdown
           Markdown フォーマットテキストの特殊なマークアップを扱います。

       yfm_keys(markdownのみ)
           YAMLフロントマター節で翻訳用に処理されるキーのコンマ区切りリストです。その他全てのキー
           が読み飛ばされます。キーは大文字小文字を区別するように照合されます。も
           しyfm_pathsyfm_keysが一緒に使われていたら、そのうち少なくとも1つのオプションで照合さ
           れているときにその値が含められます。配列値は常に翻訳されますが、yfm_skip_arrayオプショ
           ンを与えることもできます。

       yfm_lenient(markdownのみ)
           YAMLフロントマター解析器が不正なヘッダで失敗することを許します。これは、ファイルが
           YAMLフロントマターではなく水平線で始まっていて、線に 3 つのダッシュのみを使うことにこ
           だわっている場合に特に役に立ちます。

       yfm_paths(markdown限定)
       yfm_paths
           YAMLフロントマター節からの抽出処理をするハッシュパスのコンマ区切りリストで、その他全て
           のパスが読み飛ばされます。パスは大文字小文字を区別するように照合されます。も
           しyfm_pathsyfm_keysが一緒に使われているなら、少なくとも1つのオプションで照合するとき
           に値が含められます。yfm_skip_arrayオプションが与えられていない限り、配列値は常に返され
           ます。

       yfm_skip_array(markdown限定)
           YAMLフロントマター節中の配列の値を翻訳しません。

       control[=field_list]
           Debianのcontrolファイルを扱います。翻訳するフィールドのリストをコンマ区切りで指定でき
           ます。

       neverwrap
           po4aが決して行を折り返さないように防止します。つまりたとえ単純な段落であっても全ての内
           容がそのままの状態で取り扱われます。

このモジュールの状態

       シンプルなテキストファイルと NEWS.Debian ファイルでのテストが成功しています。

著者

        Nicolas François <nicolas.francois@centraliens.net>

訳者

        倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp>
        Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>

著作権とライセンス

        Copyright © 2005-2008 Nicolas FRANÇOIS <nicolas.francois@centraliens.net>.

        Copyright © 2008-2009, 2018 Jonas Smedegaard <dr@jones.dk>.
        Copyright © 2020 Martin Quinson <mquinson#debian.org>.

       本プログラムは自由ソフトウェアです。GPL v2.0以降の条項に基づき再頒布と変更を行えます
       (COPYINGファイルを参照)。