Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20131015+dfsg-2_all 

名前
complex - 複素数の数学の基礎
書式
#include <complex.h>
説明
複素数は z = a+b*i の形式の数である。 a と b は実数であり、 i は i = sqrt(-1) つまり i*i = -1 の関係を満 たす。 複素数を表現する別の方法もある。実数の組 (a,b) は X座標、Y座標で 指定された平面上の点と見ることができ る。この同じ点は、実数の組 (r,phi) で表すこともできる。r は原点 0 からの距離であり、phi は X軸と 0 と z を結ぶ線分がなす角である。このとき、 z = r*exp(i*phi) = r*(cos(phi)+i*sin(phi)) の関係が成り立つ。 2つの複素数 z = a+b*i, w = c+d*i に関する基本演算は次のように定義される: 加法: z+w = (a+c) + (b+d)*i 乗法: z*w = (a*c - b*d) + (a*d + b*c)*i 除法: z/w = ((a*c + b*d)/(c*c + d*d)) + ((b*c - a*d)/(c*c + d*d))*i ほとんど全ての数学関数に関して複素数版があるが、 複素数専用の関数も幾つかある。
例
使用する C コンパイラが C99 標準をサポートしていれば複素数を使うことができる。 -lm をつけてリンクするこ と。虚数単位は I で表現される。 /* exp(i * pi) == -1 となることを確認する */ #include <math.h> /* for atan */ #include <stdio.h> #include <complex.h> int main(void) { double pi = 4 * atan(1.0); double complex z = cexp(I * pi); printf("%f + %f * i\n", creal(z), cimag(z)); }
関連項目
cabs(3), cacos(3), cacosh(3), carg(3), casin(3), casinh(3), catan(3), catanh(3), ccos(3), ccosh(3), cerf(3), cexp(3), cexp2(3), cimag(3), clog(3), clog10(3), clog2(3), conj(3), cpow(3), cproj(3), creal(3), csin(3), csinh(3), csqrt(3), ctan(3), ctanh(3)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.54 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告 に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。 2011-09-16 COMPLEX(7)